タイ映画大特集「映画の美味(エビ)でタイを釣る」 アジアフォーカス・福岡国際映画祭2017

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タイ映画大特集「映画の美味(エビ)でタイを釣る」

国際交流基金アジアセンターは、アジアフォーカス・福岡国際映画祭との共催で、「映画の美味(エビ)でタイを釣る」と題したタイ映画特集を実施します。日・タイ修好130周年記念事業として実施されるこの大特集では、新世代の映画人が台頭する2000年代以降の作品を中心に、タイ映画の多様性を示す作品群を上映します。上映されるのは、ナワポン・タムロンラタナリット、アノーチャ・スウィチャーゴーンポン、ナタウィット・プーンピリヤなどの監督による全8本。
上映にあわせて来日する各作品の監督やプロデューサーらによるショートシンポジウムも多数開催。奥深いタイ映画の世界を存分にお楽しみいただけます。

また、オープニングには、アジアン・ポップスの旗手、ディック・リーの青春時代を自身が共同監督を務めて描いた『ワンダーボーイ・ストーリー』(シンガポール、2017年)を上映。

『ワンダーボーイ・ストーリー』2017年/シンガポール

そのほか、東南アジアの新作・話題作も目白押しです。国際交流基金アジアセンターが製作した、世界的に活躍するアジアの3人の気鋭監督によるオムニバス、『アジア三面鏡2016:リフレクションズ』も特別上映します。
9月18日(月曜日・祝日)12時50分~はソト・クォーリーカー監督が、9月23日(土曜日・祝日)13時10分~は行定勲監督が、上映前後に舞台挨拶とQ&Aセッションで登壇します。

さらに、一昨年より本格始動した映画マーケット「NEO CINEMAP FUKUOKA」は、さらに内容を充実させて開催。共同制作企画も視野に入れた交流の場を提供します(事前登録制)。昨年から始まった若手映画/映像制作者向けのワークショップ「Fukuoka Film Forum」の成果として制作された『ナギョンとキヌカワ』も映画祭期間中に上映します。

イベントの詳細は以下のWebサイトをご参照ください。
アジアフォーカス・福岡国際映画祭: http://www.focus-on-asia.com/
NEO CINEMAP FUKUOKA:http://neocinemap.asia/

イベント詳細

アジアフォーカス・福岡国際映画祭2017
タイトル タイ映画大特集「映画の美味(エビ)でタイを釣る」 アジアフォーカス・福岡国際映画祭2017
会期 2017年9月15日(金曜日)~24日(日曜日)
上映作品
(8作品)

注:上映スケジュールは
アジアフォーカスの
Webサイトを
ご参照下さい。

『頭脳ゲーム(Bad Genius)』
(ナタウット・プーンピリヤ/2017年/130分)
『いつか暗くなるときに(By the Time It Gets Dark)』
(アノーチャ・スウィチャーゴーンポン/2016/105分)
『明日への戴冠(The Crown)』
(エカチャイ・スィーウィチャイ/2016年/99分)
『ガス・ステーション(A Gas Station)』
(タンワリン・スカピシット/2016年/110分)
『マリー・イズ・ハッピー(Mary is Happy, Mary is Happy)』
(ナワポン・タムロンラタナリット/2013年/125分)
『噂の男(The Master)』
(ナワポン・タムロンラタナリット/2014年/80分)
『見えざる者(The Unseeable)』
(ウィシット・サーサナティアン/2006年/97分)
『サンティとウィーナー(Santi-Vina)』
(タウィー・ナ・バーンチャーン/1954年/117分)
ショートシンポジウム
「タイの映画は
幕の内弁当」

各作品の上映後のQ&Aを拡大し、タイ独特の感覚や美意識、世界観が生み出される背景をテーマごとに探るショートシンポジウムを開催します。

  • (1)「なぜタイはアヴァンギャルドに強いのか?」
    9月17日(日曜日)『いつか暗くなるときに』上映後
  • (2)「タイのエンターテインメントその1 伝統のゆくえ」
    9月17日(日曜日)『明日への戴冠』上映後
  • (3)「タイ独自の美学はどこから来たのか?」
    9月18日(月曜日・祝日)『ガス・ステーション』上映後
  • (4)「タイのエンターテインメントその2 脱ラブコメ」
    9月19日(火曜日)『頭脳ゲーム』上映後
  • (5)「タイのホラーの現在形」
    9月21日(木曜日)『見えざる者』上映後
  • (6)「フィルムの修復・保存」
    9月23日(土曜日・祝日)『サンティとウィーナー』上映後
  • (7)「タイ映画の未来形」
    9月24日(日曜日)『噂の男』上映後

詳細 http://www.focus-on-asia.com/events/#link03

会場

ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13 アクセス
福岡県福岡市博多区住吉1丁目2-22 キャナルシティ博多内 google map
ぽんプラザホール アクセス
福岡県福岡市博多区祇園町8番3号 ぽんプラザ google map

入場料 前売:1,100円
当日:1,300円
注:5作品券やフリーパス、学割等あり
主催 アジアフォーカス・福岡国際映画祭、福岡市
共催 国際交流基金アジアセンター
問い合わせ (1)映画祭全体に関して: 092-733-5170(映画祭事務局)
(2)映画祭インフォメーション: 090-5088-4567
注:~9月24日 平日10~17時、9月15日~は土日祝も対応
Webサイト http://www.focus-on-asia.com

作品詳細

『頭脳ゲーム(Bad Genius)』日本初上映
2017年/タイ/130分/日本語字幕/英語字幕
監督:ナタウット・プーンピリヤ
頭脳ゲーム Bad Genius

テストをマネーに!スリリングに展開するテスト大作戦
超成績優秀な女子高校生リンは、試験で友人を助けたことから、あるビジネスを思い立つ。試験中に彼女が答えを教え、代金をもらうというものだ。さまざまな手段を講じて試験を攻略する学生たち。リンの売り上げも増加する。そして多くの受験生の期待を背に受け、大学進学統一試験というビッグビジネスに挑む。

『いつか暗くなるときに(By the Time It Gets Dark)』九州初上映
2016年/タイ・フランス・カタール・オランダ/105分/日本語字幕/英語字幕
監督:アノーチャ・スウィチャーゴーンポン
いつか暗くなるときに By-the-time-It-Get-Dark
ひとりひとりの記憶が歴史を紡いでいく
タイのアート系映画を牽引するスウィチャーゴーンポン監督の2作目。ある女性監督が70年代に学生運動家だった女性に脚本のためのインタビュー取材をする。次第に記憶と空間が交錯し、絶妙なコラージュを見せていく…。タイ・アカデミー賞、監督協会賞で作品賞・監督賞などを受賞した刺激あふれる映像詩。
『明日への戴冠(The Crown)』海外初上映
2016年/タイ/99分/日本語字幕/英語字幕
監督:エカチャイ・スィーウィチャイ
明日への戴冠 The-Crown
神の怒りに触れた時、伝統は潰えるのか…
タイ南部で古典舞踊ノーラーの公演を生業とする一座。座長である父親の想いに反して、息子はギターを片時も離さず、舞踊には興味を示さない。議論の末、一座を飛び出した息子はストリートバンドに参加し人気を博す…。タイ南部のゆったりとした美しい風景を舞台に、その伝統的な文化芸術、精神風土を描く。
『ガス・ステーション(A Gas Station)』日本初上映
2016年/タイ/110分/日本語字幕/英語字幕
監督:タンワリン・スカピシット
ガス・ステーション A-Gas-Station
愛の舞台は荒野に佇むガソリンスタンド
ガソリンスタンドのマンの元には、彼に恋心を抱く女性二人が毎日のように訪れてくる。いつも赤いドレスを纏っている中年女性と毎回異なるコスプレで現れる女子高生。でも彼には忘れられない女性がいた……。無国籍感漂う独特の世界観で魅せるこのラブストーリーは、タイ映画監督協会賞観客賞などを受賞。
『マリー・イズ・ハッピー(Mary is Happy, Mary is Happy)』九州初上映
2013年/タイ/125分/日本語字幕/英語字幕
監督:ナワポン・タムロンラタナリット
マリー・イズ・ハッピー Mary is Happy Marry is Happy
ツイート発、新感覚青春グラフィティー
実在するひとりの女の子が発した410件のツイートから発想された作品。卒業を控えたマリーはゆるゆると残りの高校生活を送っていた。親友スリとともに卒業アルバム制作の担当となり、マリーはアーティスティックに仕上げようと意気込むが…。多感な青春の日々がシュールに展開するファンタジックな作品。
『噂の男(The Master)』九州初上映
2014年/タイ/80分/日本語字幕/英語字幕
監督:ナワポン・タムロンラタナリット
噂の男 The Master
ニューウェーブに多大な影響を与えた男
かつてバンコクのマーケットの一角に、ひとりの男が経営するビデオ店があった。古今東西のアート系作品を海賊版で取り揃え、シネフィルたちの欲求を満たす「あの男の店」として若者の間で話題になった。その伝説のビデオ店の興亡を、今や一線で活躍するかつての常連客とともに振り返るドキュメンタリー。
『見えざる者(The Unseeable)』九州初上映
2006年/タイ/97分/日本語字幕/英語字幕
監督:ウィシット・サーサナティアン
見えざる者 The Unseeable
ここで見えたものは、決して話さないで
時は1930年代。ひとりの身重の女性が行方知れずになった夫を捜し歩き、とある屋敷を訪れた。謎の夫人が暮すその屋敷に彼女は迎えられるが、彼女の周りで不気味な現象が起き始めた…。サーサナティアン監督が特有の美学とストーリーテリングで贈るスタイリッシュかつクラシカルな雰囲気に満ちたホラー。
『サンティとウィーナー(Santi-Vina)』日本初上映
1954年/タイ/117分/日本語字幕/英語字幕
監督:タウィー・ナ・バーンチャーン
サンティとウィーナー Santi-Vina
最新技術を駆使して、今甦る愛の物語
タイ初の35mmカラー長編劇映画という記念碑的作品。長年、上映できる素材が無く鑑賞できなかったが、14年にネガフィルムが発見された。4Kデジタル技術を駆使し1700時間かけ修復、16年に完全版が完成。サンティとウィーナーが紡ぐひたむきな愛と苦悩の物語が、公開当時の全カット、色彩で甦る。

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