TPAM – 国際舞台芸術ミーティング 2019 オープニングシンポジウム

日本

TPAMでは、国際交流基金アジアセンターの設立以来、「アジアフォーカス」を実施し、アジアの同時代舞台芸術を数多く取り上げてきました。TPAM2019では、これまでの暫定的な成果を振り返りつつ、「現代演劇」と「コンテンポラリーダンス」を再考するオープニングシンポジウムを開催します。

イベント詳細

日時

2019年2月11日(月曜日・祝日)

  • 午後1時30分から午後3時15分まで
    シンポジウム1「日本の現代演劇-国境を超えて」
    登壇者:平田オリザ、岡田利規、羊屋白玉、山本卓卓
    モデレーター:佐々木敦
  • 午後3時30分から午後5時まで
    シンポジウム2「アジアのコンテンポラリーダンス-ヒエラルキーを超えて」
    登壇者:ピチェ・クランチェン、エコ・スプリヤント、篠崎由紀子
    モデレーター:ロウ・キーホン
言語 日本語、英語(同時通訳あり)
会場

BankART Station (2019年2月8日オープン予定) アクセス
神奈川県横浜市西区みなとみらい5-1 新高島駅地下1階直通 Googlemap

チケット 一般: 各500円(当日受付)、 TPAM参加登録者:無料
主催 国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2019 実行委員会
(国際交流基金アジアセンター、公益財団法人神奈川芸術文化財団、公益財団法人横浜市芸術文化振興財団、PARC – 国際舞台芸術交流センター)
助成 公益財団法人横浜観光コンベンション・ビューロー

TPAMオープニングシンポジウム詳細情報

TPAM logo

登壇者

シンポジウム1「日本の現代演劇-国境を超えて」

平田 オリザ

平田オリザ氏の写真
(c) Tsukasa Aoki

1962年東京生まれ。劇作家、演出家。城崎国際アートセンター芸術監督、こまばアゴラ劇場芸術総監督。劇団「青年団」主宰。大阪大学特任教授、東京藝術大学特任教授ほか。1982年大学在学中に劇団結成。「現代口語演劇理論」を提唱し、90年代以降の演劇に大きな影響を与える。1995年『東京ノート』で第39回岸田國士戯曲賞受賞。2011年フランス国文化省より芸術文化勲章シュヴァリエ受勲。

岡田 利規

岡田利規氏の写真
(c) Kikuko Usuyama

演劇作家/小説家/チェルフィッチュ主宰。活動は従来の演劇の概念を覆すとみなされ国内外で注目される。2005年『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞を受賞。2007年デビュー小説集『わたしたちに許された特別な時間の終わり』を新潮社より発表、翌年第二回大江健三郎賞受賞。12年より岸田國士戯曲賞の審査員を務める。16年よりドイツ有数の公立劇場ミュンヘン・カンマーシピューレのレパートリー作品演出を3シーズンにわたって務めた。18年8月にはタイの作家ウティット・ヘーマムーンの小説を舞台化した『プラータナー:憑依のポートレート』をバンコクにて発表、12月にフェスティバル・ドートンヌ(パリ)にて上演。

羊屋 白玉

羊屋白玉氏の写真

「指輪ホテル」芸術監督。演出家、劇作家、俳優。2001年ニューヨーク同時多発テロのさなか、ニューヨークと東京をブロードバンドで繋いだ同時上演以降、北米、ヨーロッパ、南米などでのツアーが続く。国内では、2013年より、札幌国際芸術祭や瀬戸内国際芸術祭など、都市や自然の中で、その土地の人たちと恊働し、サイトスペシフィックな作品を手がけており、人や物や街など、あらゆる現象の看取りや喪失、目に見えない境界などに関するネガティブなテーマの取り組みを演劇を通して生成している。同年、アジアと女性と舞台芸術の通奏低音を担うべく亜女会を設立。2006年、ニューズウイーク日本誌において「世界が認めた日本女性100人」の一人に選ばれ、表紙を飾った。2016年トヨタコレオグラフィーアワードゲスト審査員。AAF戯曲賞審査員。女子美術大学講師。

山本 卓卓

山本卓卓氏の写真
Photo by Yukitaka Amemiya

範宙遊泳/ドキュントメント主宰。劇作家・演出家。1987年山梨県生まれ。幼少期から吸収した映画・文学・音楽・美術などを芸術的素養に、加速度的に倫理観が変貌する、現代情報社会をビビッドに反映した劇世界を構築する。近年は、マレーシア、タイ、インド、中国、アメリカなどで公演や国際共同制作を展開。『幼女X』でバンコク・シアター・フェスティバル2014最優秀脚本・作品賞を受賞。2015年度より公益財団法人セゾン文化財団ジュニアフェロー。2016年度より急な坂スタジオサポートアーティスト。2017年度よりACYクリエティブチルドレンフェロー。ACCグランティアーティストとして、2019年に半年間のNY滞在を控えている。

佐々木 敦(モデレーター)

佐々木敦氏の写真

批評家。HEADZ主宰。複数の芸術文化を貫通する批評活動を行なっている。著書多数。早稲田大学文化構想学部非常勤講師、立教大学文学部兼任講師。

シンポジウム2:アジアのコンテンポラリーダンス—ヒエラルキーを超えて

ピチェ・クランチェン

ピチェ・クランチェン氏の写真

伝統の心と知恵を保ちつつ、タイの古典舞踊の身体言語を現代の感性へとつなげている。伝統舞踊「コーン」を現代化したことで、15年にわたり国内で悪名を馳せた後、純粋な芸術的パフォーマンスを創造するため、そしてタイ古典舞踊の強靭なバックグラウンドを持った若いプロフェッショナルなダンサーを育てるため、ピチェ・クランチェン・ダンスカンパニーを設立。「文化的多様性のためのマルフリート王女賞」(2008)、フランス芸術文化勲章シュバリエ章(2012)、ジョン・D・ロックフェラー三世賞(2014)など世界的な賞を数多く受賞している。

エコ・スプリヤント

エコ・スプリヤント氏の写真

エコスダンス・カンパニーの設立者/芸術監督。インドネシアで彼の世代を代表するダンサー/振付家。自身の作品の他、商業的プロダクションやダンスリサーチのプロジェクトまで活動は幅広い。近年の代表作『Cry Jailolo』は絶賛され、ヨーロッパ、日本、オーストラリア、シンガポールをツアーした。それに関連して、『The Future of Dance is Under Water』と題してサイレント・ツーリズムとパフォーマンス・リサーチの活動を行なっている。

篠崎 由紀子

篠崎由紀子氏の写真
Photo by Heine Avdal

振付家・パフォーマー。東京都出身、ブリュッセル在住。ポートランド州立大学で コンテンポラリーダンスと心理学を学んだ後、ニューヨークでヤスミン・ゴデールやメグ・スチュアート等、多数の振付家の作品に参加。同時に自身の創作活動を開始。2000年、ノルウェー人振付家のハイネ・アヴダルとのコラボレーション「fieldworks」を開始。ダンス作品の枠に留まらない、多感覚的なパフォーマンスやインスタレーションを創作。また劇場のみならず 、オフィス、ホテル、スーパーマーケットなど、日常空間でのパフォーマンスは「日常」という概念を再考させ、話題をよんでいる。

ロウ・キーホン(モデレーター)

ロウ・キーホン氏の写真

香港の西九文化区で演劇部門を統括。同区のシアター・アーツに関する芸術的方向性を策定する責任を持ち、香港初の国際演劇ワークショップ・フェスティバル、セノグラフィの新たな方向性に関する3年間のプログラム、ドラマトゥルギーに関する3年間のプログラム、スコットランド、ニュージーランド、オーストラリアとの国際的レジデンシープログラム、マンチェスター国際フェスティバルやGRECフェスティバル・バルセロナとの共同委嘱、粵劇の要素を取り入れた西九文化区初のオリジナル広東語ミュージカルの委嘱などを実現している。