「変奏と自立」展にあわせたワークショップ(インドネシア・バンドン)

インドネシア

国際交流基金(JF)では、インドネシア・バンドンにおいて展示事業「変奏と自立―現代日本の画家たちの版画」を開催するとともに(会期:2024年7月25日~8月13日)、講師として作家の木村友香氏、山田渓樹氏を派遣し、キッチンリトグラフのワークショップを実施しました。

本ワークショップには、日本語パートナーズ派遣校4校(バンドン第14国立専門高等学校、バクティ・ヌサンタラ666専門高等学校、西バンドン国立イスラム高等学校、タンジュンサリ・スメダン国立高等学校)から生徒が参加したほか、一般からも幅広い層の参加がありました。

キッチンリトグラフは、アルミホイルやコーラ、チョコレートなど台所にあるような身近な材料を使って「リトグラフ」の原理を再現した版画技法です。各参加者は、講師からのレクチャーの後、それぞれの作品作りに取り組みました。楽しんで制作している様子が伝わってくるとともに、質問も活発に行われ、展覧会への理解も深まったイベントとなりました。

参加者からは、日本文化への見識が高まった、講師はフレンドリーでインタラクティブな優れたイベントだった、とても良く構成されていて楽しめた、初心者の私でもアートのテクニックについて学ぶことができた、などのコメントがあり、また、展示及びワークショップを通じて、日本語学習に興味を持ったという声も聞かれました。

バンドンにあるテレコム大学の学生にボランティアとしてワークショップに協力いただいたほか、展覧会には美術関係者も多数訪れ、講師や日本語パートナーズ派遣校との交流が行われました。

幾人かの参加者の背中越しにワークショップで講習する木村さんと山田さん
講師の木村氏によるキッチンリトグラフについての解説
2列に対面した並んだ長机で課題に取り組む参加者
アルミホイルを貼り付けた下敷き(版)に絵を描く
テーブルを挟んで木村さんと山田さんが参加者に指導する様子を横から見ている
版をコーラに浸した後、水で洗い、絵を描いた材料をふき取る
2列に対面した並んだ机上でローラーなどを手に持ち課題に取り組む参加者
版にローラーで油性インクをのせる
日程 2024年7月26日(金曜日)~27日(土曜日)
会場 Galeri Pusat Kebudayaan(インドネシア・バンドン)
参加者 日本語パートナーズ派遣校生徒及び一般参加者
主催 国際交流基金
監修 町田市立国際版画美術館
問合せ 国際交流基金文化事業部美術チーム

講師プロフィール

木村 友香(きむら ゆか)

木村 友香氏ポートレート

2001年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻版画コース修了。2005年から町田市立国際版画美術館臨時職員として多数の実技講座の運営に携わる。2008年~2023年武蔵野美術大学、2019年~2023年東京造形大学の非常勤講師を務めた。近年の主な展覧会に、2016年「木村友香展- 心のペイザージュ-」(翠巒画廊)、2019年「Art Viewing OME 2019「Artの地産地消」」(青梅市立美術館)、2022年「木村友香展」(art gallery closet)、2023年「木村友香展-バウンダリー-」(翠巒画廊)、2024年「yanagida AG Lab-アルミ版研磨とリトグラフ-」(ギャラリー東京ユマニテ)など、多数。

山田 渓樹(やまだ けいじゅ)

山田 渓樹氏ポートレート

2022年多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻版画研究領域修了。2022年〜2024年町田市立国際版画美術館学芸員(臨時職員)として多数の実技講座の運営に携わる。
2018年第3回星乃珈琲店絵画コンテスト 優秀賞、2019年第44回全国大学版画展 優秀賞。主な展覧会に、2021年個展(GALLERY b. TOKYO)、2023年個展「-変容-」(GALLERY b. TOKYO)、2024年「yanagida AG Lab -アルミ版研磨とリトグラフ-」(ギャラリー東京ユマニテ)など。