カードゲーム「ごみゼロゲーム~ごみをすくえ~」
国際交流基金では、2014年より「HANDs! - Hope and Dreams- Project!(以下、HANDs!プロジェクト)」として、防災教育分野において、日本とアジア諸国の若手リーダーの対話と交流を促進し、人材を育て、ネットワークを築き、共同の取り組みを促す事業を実施してきました。開始から現在までに9か国より100名のフェローを育成してきました。
今回、「響きあうアジア2019」プログラムの一つとして、HANDs!プロジェクト参加後に参加フェロー(以下、HANDs!フェロー)によって製作された、デザイン性の高い防災啓発アートを集めた「災害とデザイン展」を2019年7月2日から15日まで東京芸術劇場にて開催いたしました。
7月2日から7日までは、フィリピンとインドネシアからHANDs!フェローを招へいし、スルアン島というフィリピンの離島で実施した、島民の防災啓発のための立体地図模型の実演製作を行いました。
また、ペットボトルなどのごみを利用してパペット(人形)を作り、減災のための環境への取り組みについて考えるワークショップも開催し、小学生からお年寄りまで幅広い方々の参加がありました。
7月8日から15日には、前半の展示に加え、フィリピンのパヤタス地区と、タクロバンで実施しているプロジェクトの展示も加わりました。このプロジェクトは、三輪自転車に教材を載せて防災教育の届きづらい地域に防災教育を届けるプロジェクトです。展示では、フィリピンの子どもたちがデザインした三輪自転車の絵と、そこに載せる教材を展示しました。また、ワークショップでは、日本の子どもたちに三輪自転車をデザインしてもらいました。日本の子どもたちによってデザインされた独創的な三輪自転車の絵は、フィリピンの子どもたちへのメッセージとともに、フィリピンの子どもたちのもとに届けられます。
来場者からは、「ゴミだと思っていたもの(ペットボトル)からおもちゃを作ることにより、こんなにも楽しくワクワクする時間を得ることができたので、リサイクルや子どもたちに再利用おもちゃ教室などをしたいと思いました」、「普段の生活では知る機会のない活動をたまたま通りかかりで見て、知ることができてよかった」、「子どもたちが災害について意識を持っていることが良いと思いました。もっともっと啓発が必要と思います」、「アート・音楽・ゲームを通じて防災活動を行い、年齢にかかわらず人々と取り組んでいることが新しい発見だった」といった感想が寄せられました。
今回の実施にあたり、ご参加、ご協力いただいた皆様、どうもありがとうございました。