インターンシップを終えて
Savanna Berlian Segara/サヴァナ・ベルリアン・セガラ
立命館アジア太平洋大学 国際経営学部3回生
私は今回、アジアセンター文化事業第2チームで2週間のインターンシップを経験しました。私は子供の頃から日本の文化に興味があり、将来は政府系団体で働き、インドネシアと他国、特に日本との関係を強くし、インドネシアの発展に貢献できるような仕事をしたいと考えていました。2つの国は近密な関係にあり、多くの協力機会があることから、どのように効果的な国際文化交流を実施しているかを学ぶことは、両国が利益を得られることだと考えました。国際交流基金は様々な分野で文化交流事業を実施しているので、ここでのインターンシップに応募しました。
インターンシップの間には、様々な仕事に挑戦することができました。アジアセンターが実施する事業に参加した方々が回答してくれたアンケートの結果入力や、資料翻訳から実践的な経験を得ることができました。その上、私の希望の通り、基金がどのように事業の計画を立てているのかについても学ぶことができました。事業の打ち合わせの話や作業を任されたことから、基金では、プログラムやイベントを作る時、参加申込者を増やすことだけでなく、そのプログラムが終わった後でいかに結果を残すかが大事であるということを学びました。
様々な仕事の中で私は、「伝統のチカラ、芸能のカタチ」というプロジェクトに一番時間をつぎ込みました。この事業は東南アジア、特にインドネシアと日本の伝統のチカラを再発見し、現代の芸能のカタチを考えるためのプロジェクトです。事業のウェブサイトを分かりやすくするために、ウェブサイトのコンテンツをどのように改善するか、アイディアを出すのがこのプロジェクトでの私の主な仕事でした。事業の「再発見」という趣旨には非常に感動し、この事業は自分の国と日本との関係を強くすることができると考え、私の持つ個人的な情熱にも深く関わるものでした。
また、基金の主催したイベントに実際に行き、現場を体験することもできました。事業の報告会や様々な研究会に参加して国際交流のことだけではなく、今まで触れる機会がなかった世界を知る貴重な経験となりました。
一番印象に残ったイベントはシンガポールから基金が招へいした国際政治学者のファリッシュ・ヌール氏の研究会でした。ファリッシュ氏の話を聞けた上で、異なる国の専門家と意見を交えているところを見た時は感動しました。それまでは社会人になって、国際交流に関わる仕事はデスクに座って作業するというイメージがありました。しかし、基金で働くと様々な事業を通して日本と世界の人々の間に共感や信頼を築き上げるだけではなく、大学を卒業しても自分自身の学びを続けることができると実感しました。
インターンシップは初めてで、アジアセンター文化事業第2チームでのインターンは私ひとりだけだったので緊張しましたが、昼休みの時は職員の方とランチを一緒に食べて話をしたり、仕事中に美味しいお菓子をくれたりする温かい職員のおかげで、オフィスの雰囲気にすぐ慣れました。また、多様なバックグラウンドから来た職員の方々から国際交流基金のことだけではなく、仕事のアドバイスを社会人の視点から聞くことができたのも良い機会となりました。
そして、他では体験できない経験として、このインターンシップでは神戸への出張に行かせていただきました。「HANDs! プロジェクト」は、アジア各国の参加者が日本に来て、防災教育と環境問題について学び、地域の子ども達にそれについてのアクティビティを作るプログラムでした。
最初の主な仕事はグループに入って日本人のスタッフとグループメンバーの通訳をすることでした。しかし、アクティビティに参加する子ども達の年齢が予想以上に若く、子ども達は英語を喋れなかったので、日本語が全然話せないメンバーと子ども達のコミュニケーションが円滑になるよう努力して、イベントを最後まで楽しく終えることができました。
このインターンシップを通して様々な事業に関わり、参加前に立てた目標は達成することができました。また、自己分析がより深くでき、自分のこれからの課題も発見できました。このインターンシップで出会った国際協力に携わる人のキャリアは実に様々であり、想像したより仕事が面白いと実感しました。一流の方々に会って意見を交換し、世界の人々と相互理解を深める活動に関わることができ、それは国際交流基金のインターンシップでしか得られない経験だと思います。2週間の短い期間でしたが、とても充実した有意義な時間を過ごすことができ感謝しています。