国際交流基金アジアセンターは、三陸国際芸術推進委員会、NPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワークとの共同で「三陸国際芸術祭」を開催し、連携企画として「三陸×アジア」をテーマにした5つのプロジェクトを展開しました。
その1つとして、3月9日(土曜日)、10日(日曜日)に岩手県宮古市にて「HANDs! -Hope and Dreams- for みやこ!」を実施しました。このイベントでは、これまでにHANDs!プロジェクトに参加したフェロー達が、宮古市の方々と防災や環境に関する学びを共有し、「宮古市の未来」をテーマにトークセッションなどを行いました。
※「HANDs!プロジェクト」は、アジアの若者がクリエイティブな防災教育について学びあう人材育成プロジェクトです。
HANDs!プロジェクト
楽しみながら学ぶ防災教育イベント「イザ!カエルキャラバン!×HANDs! Together」
防災訓練プログラムとおもちゃの交換会を組み合わせたイベント「イザ!カエルキャラバン!×HANDs!Together」(共催:宮古市、宮古市国際交流協会、NPO法人プラス・アーツ)が、3月9日にイーストピアみやこで開かれ、100名を超える来場者があり、参加した子どもたちは楽しみながら防災や環境問題について学びました。
HANDs!フェローからは、宮古市出身の佐々木真琴さんの防災教育紙芝居「ちちんぷいぷい」をはじめとした教材が紹介されました。そのほかにも、HANDs!Togetherの学びを通じて生まれた「ゴミゼロゲーム~ごみをすくえ!」や、「リサイクル人形劇」などを宮古市の子ども達に体験してもらいました。
来場者からは、「大人でも知らなかったことを孫と一緒に勉強できた」、「(リサイクル人形劇の)人形の作り方や演出の仕方にお国柄が滲み出ていて、新しい感性に触れることができました」、また、参加した子どもからは「今まで、ゴミをゆかにすてていたけど、これでやっと(ゴミをすてることや、リサイクルすることの)いみがわかった」、といった感想が寄せられました。
防災教育紙芝居「ちちんぷいぷい」
ゴミゼロゲーム
海外防災エコクイズ
リサイクル人形劇
交流トーク会「アジアの仲間と話そう!これからの宮古 ~ゆめと船出~」
続いて、3月10日には「宮古市の未来」をテーマに、高校生から80代の宮古市の方や関心をお持ちの方、そしてHANDs!フェローでグループディスカッションを行いました。
3時間ほどの白熱したディスカッションの結果、以下の4つのアイデアが発表されました。
- アートや文化を通じたまちおこし
- 空き家活用を通じたまちおこし
- ラッピング(包装紙)プロジェクト
- まじでうごくまちプロジェクト
【参加いただいた方々からの感想】
- みんな宮古のよさをみつけてくれてありがとう
- これからの宮古のイメージができた
- 地域の問題はやはりその地域を知ることから始まるし、そのためには本当はもっとこの地で長期滞在したいと思いました。
- 地域のポテンシャルがあるコミュニティ(若い方が元気でキーパーソンもオープン)を感じられてよかった
- みなさん宮古を思う心が強く、色々な話ができてよかったです。
- 海外の方の視点を知ることができた
- 自分が知らなかった宮古の魅力もたくさん知れたし、宮古がさらに好きになって、もっとたくさんの人に知ってもらいたいと前より思うようになったから。
- 宮古の市民の方と交流することができてよかった。
- 参加者のみなさんと協働することで、逆に元気をもらいました
- とても実りの多いディスカッションとなりました
- 宮古市の人は皆とってもこの街を愛していて、街を良くしたいという意志を持っている。それがとても素晴らしかったです。
- やはり課題解決のために大切なのは、熱い気持ちなのだと思いました。また、外の人を招くことの価値を感じました。
- 海外の方が宮古市に興味を持っていることが知れてよかった。海外の方との交流の場が色々な人に知られるようになったら良いと思う。
- 元から宮古が好きでいろんなイベントに参加したりしていたけれど、ここまで深く考えられた機会はなくて、すごく楽しかったし勉強にもなった。海外の方と色々な話をして新しい発見もたくさんあって、宮古がますます好きになった。それだけでなく、発表する機会を作ってくださって、人前で話すのは苦手だったけど、ポジティブな意識を持てるようになって気がした。本当に素晴らしい企画でした!ありがとうございました!
- 宮古の人々が自分の街をよくするように頑張っている姿を拝見できたことに感謝します。
- 宮古市についてもっと良く知りました。
- 宮古市の抱える課題について、クリエイティブな解決策をみつけ出すことができた。
- 全員で協力して建設的な意見を出し合うことができ、とても実り多いディスカッションとなりました。この街のために尽くそうとする前向きで心の温かい市民の方々がこの街の強みだと思いました。市が、この人々を後押しし、エンパワーすることが大切になってくるのではないでしょうか。
今回の実施にあたり、ご参加、ご協力を賜った皆様、どうもありがとうございました。