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国際交流基金アジアセンターは国の枠を超えて、
心と心がふれあう文化交流事業を行い、アジアの豊かな未来を創造します。

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Sanriku-Asian Network Project(サンプロ)にて郷土芸能伝承者をインドネシアへ派遣しました

国際交流基金アジアセンターは、NPO法人ジャパン・コンテンポラリーダンス・ネットワーク(JCDN)との共催で、「三陸国際芸術祭(サンフェス)」とも連携を取りながら、年間を通して三陸とアジアを芸能で繋ぐ「Sanriku-Asian Network Project(サンプロ)」を実施しています。2016年度の取り組みとして、被災地の郷土芸能をアジアに派遣するプログラムの一環で、2017年2月に「郷土芸能若手伝承者派遣事業」を実施しました。

郷土芸能伝承者の派遣先での様子の写真1
郷土芸能伝承者の派遣先での様子の写真2

岩手県大船渡市より次世代を担う若手伝承者6名をインドネシアのバリとジョグジャカルタへ派遣し、郷土芸能の実態を視察・調査すると共に、現地の芸能団との競演や交流を行いました。帰国後の4月8日(土)には、大船渡市にて地域住民に向けて帰国報告会が開かれ、インドネシアでの交流について、また交流によって気付かされた郷土芸能の役割、伝承についてお話いただきました。

郷土芸能伝承者の派遣先での様子の写真3
郷土芸能伝承者の派遣先での様子の写真4

今回、派遣された若手伝承者が口々に語ったのは、東日本大震災後特に深刻となった人口流出、それに伴って生じている郷土芸能の後継者不足でした。インドネシアでは、子どもたちが小さいうちから積極的に伝統舞踊や伝統楽器を習う姿を目の当たりにし、自分たちの地域でも同様の取り組みができないか検討したいと話していました。

郷土芸能伝承者の派遣先での様子の写真5
郷土芸能伝承者の派遣先での様子の写真6

また、現地の地震で被災した村を訪れた際には、祭りを行うことで地域が活気付き、住民が結束するきっかけとなった話を聞き、東日本大震災を乗り越えて、郷土芸能から復興を支える自分たちの姿と重なったとコメントしていました。郷土芸能の役割についても考えさせられたそうです。

詳しくはサンプロ公式サイトに掲載されているレポートをご覧ください。
http://sanfes.com/sanpro/archives/675.html

国際交流基金アジアセンターでは、引き続き、文化芸術による被災地の復興を、そして三陸がアジアを中心とした世界中の芸能・芸術が集い、刺激し合う芸術文化の豊かな地域となることを応援していきます。

写真提供:みんなのしるし合同会社

派遣日程

2月25日(土曜日)
インドネシア(ジョグジャカルタ)に到着
2月26日(日曜日)
影絵人形劇団視察
子どもたちにガムランと合唱を指導する楽団およびジャワ宮廷舞踊視察
2月27日(月曜日)
ジョグジャカルタ国立芸術大学訪問、東北の郷土芸能披露
被災した村テュロンゴ・ソンゴ (Turonggo Songo)訪問
ジャワ舞踊教室視察
2月28日(火曜日)
バリへ移動
ガムラン・バリ舞踊視察
3月1日(水曜日)
ガムラン楽団「バロン・ダンス」鑑賞
ガムラン楽団「スダマニ」訪問、東北の郷土芸能披露
3月2日(木曜日)
仮面舞踊「トペン Topeng」ワークショップに参加し、所作や踊の型を習う
サンギンガン村の寺院にて東北の郷土芸能を披露し、子ども向けに津波の紙芝居を見せる
3月3日(金曜日)
バリ市内視察
3月4日(土曜日)
帰国