アジアで初めて開催された国際ドキュメンタリー映画祭。山形市の市制100周年記念行事として産声をあげて以来2年に1度開催されています。一週間を通して開催されるこの映画祭は、ドキュメンタリー映画に特化したアジアでも数少ない映画祭の一つですが、その上映範囲は、世界の最新のドキュメンタリー映画を上映するインターナショナル・コンペティションだけにとどまりません。アジアのフレッシュな才能を紹介したり、アジアの映画作家と西洋の作家が出会い交流を深めることのできる最高の機会となっています。また、映画製作の歴史と多様性に光を当てる特別プログラムやイベントも行っています。こうしたプログラムを通して、ドキュメンタリーという表現形式について議論を交わし、既存の映画とは異なる、自由で独立したノン・フィクション映画製作のための新しい場を生み出すことに積極的に取り組んでいます。
国際交流基金アジアセンターは山形国際ドキュメンタリー映画祭と連携し、2015年に本映画祭にてシンポジウム、ワークショップ、上映会などの活動を通じた映画交流事業を実施しました。また映画祭開催の翌年2016年には、東京で実施する「ドキュメンタリー・ドリームショー」映画交流事業も実施するとともに、東南アジアの映画祭と協力して海外展開も行いました。
山形国際ドキュメンタリー映画祭 公式Webサイト
http://www.yidff.jp/home.html
2016年度
山形国際ドキュメンタリー映画祭(隔年開催)の開催翌年にあたる2016年には、東京での上映イベント『ドキュメンタリー・ドリーム・ショー山形in東京2016』と題して、関連企画『城西国際大学×映画批評コレクティヴ』にて上映・ディスカッションとシンポジウムを実施しました。さらに同年、「映画批評コレクティヴ」は海外へ飛び立ち、サラミンダナオ・アジアン映画祭(フィリピン/ジェネラル・サントス)の協力を得て、同映画祭の一環として映画批評ワークショップ、シンポジウム、本企画に関連した特別上映を実施いたしました。
イベント詳細
サラミンダナオ・アジアン映画祭で実施した映画批評ワークショップの成果及びシンポジウムの記録集は、以下URLからダウンロードしていただけます。
https://asiawa.jpf.go.jp/culture/news/n-yidff-film-criticism-collective/
2015年度
「アジア・フィルム・コミュニティ きらめく星座群」と題し2015年の山形国際ドキュメンタリー映画祭では、東南アジアを始めとする世界の映画人との対話をメインとした3つのプログラムを実施しました。東南アジア映画の上映はもちろん、シンポジウムやインスタレーションの展示、映画批評ワークショップなどを行い、様々な視点からドキュメンタリーを見つめました。