東南アジアの民話と映画 シンポジウム・上映 女夜叉と空駆ける馬「12人姉妹」が映す東南アジアの風土・王・民

日本

参考上映『12人姉妹』カンボジア語音声版 日本初上映!

東南アジア地域に広く伝わり、人々の暮らしに浸透している民話「12人姉妹」。現代でも映画やTVドラマのモチーフとされるなど、繰り返し取り上げられています。今回のシンポジウム・参考上映イベントでは、この物語を題材に、東南アジア地域研究者によるシンポジウムと、特撮などを駆使した映画の参考上映を行います。「12人姉妹」の物語を通して、各地の文化や、人々の思いを探っていきます。参考上映作品『12人姉妹』のカンボジア語音声版は日本初上映です!

登壇者

スピーカー:

岡田知子

岡田知子(東京外国語大学大学院総合国際学研究院准教授)
東京外国語大学大学院地域文化研究科単位取得退学。専門はカンボジア文学・文化研究。研究テーマは文学と表象文化。
著書に『カンボジアを知るための62章』(明石書店、2012年)、訳書に『追憶のカンボジア』(東京外国語大学出版会、2014年)など。

 

橋本彩

橋本彩(東京造形大学助教)
早稲田大学大学院人間科学研究科修了。博士(人間科学)。専門はスポーツ人類学、ラオス地域研究。ラオスの伝統的スポーツの歴史や文化、人々の「スポーツ」に対する認識の研究に従事。近年はラオス映画に関する調査研究も行っており、「若手映画人によるラオス映画の潮流」(『CIRAS Discussion Paper』67号、2016年)を執筆。

 

平松秀樹

平松秀樹(京都大学東南アジア地域研究研究所連携准教授)
京都大学卒、チュラーロンコーン大学修士課程修了、博士(文学、大阪大学)。専門はタイ文学・文化、比較文学・文化(日・タイ)。研究テーマは仏教およびジェンダーの観点からみた文学・文化研究。映画関係の論文に「タイのヒット映画に見る地域性と時代性」(『不在の父 混成アジア映画研究2016』所収)などがある。

 

モデレーター:

山本博之

山本博之(京都大学東南アジア地域研究研究所准教授)
専門は東南アジア地域研究。主な研究関心は災害、映画、ナショナリズム。マレーシア・サバ大学、在インドネシア・メダン総領事館などでの勤務を経て現職。著書に『映画から世界を読む』(京都大学学術出版会、2015年)など。混成アジア映画研究会主宰。

 

参考上映作品

映画『プラロットとメーリ[Phra Rot-Meri]』

『プラロットとメーリ[Phra Rot-Meri]』(タイ)
1981年、126分、VCD、タイ語/日本語字幕
監督:ソムポート・セーンドゥアンチャーイ(技術)、ネーラミット(演技)
映画『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』でおなじみの、東宝に映画留学して円谷英二のもとで修業したソムポートによる制作。日本で学んだ特撮技術でタイの民話「プラロットとメーリ」(タイにおける「12人姉妹」)が現代に生き返る。本編はトランスジェンダーの夜叉が活躍するなどの独創も多い。現存する貴重なVCD版。

映画『12人姉妹[12 SISTERS]』

『12人姉妹[12 SISTERS]』(カンボジア)
1968年、121分、Blu-ray、カンボジア語/日本語字幕
監督:リー・ブン・ジム
教説話を基にしたファンタジー映画。カンボジアの映画黄金期に制作された作品のうち内戦をくぐり抜けた貴重な一編で、ローテク特撮と鮮やかな色彩が特徴的。カンボジア語音声版の上映は日本初。

Photo: courtesy of Berlinale Forum

イベント詳細

タイトル 東南アジアの民話と映画 シンポジウム・上映

女夜叉と空駆ける馬 「12人姉妹」が映す東南アジアの風土・王・民

日時 2017年6月30日(金)14:00~20:30(13:30開場)
会場 国際交流基金ホール [さくら]

東京都新宿区四谷4-4-1 ≫アクセス

※東京メトロ丸ノ内線 四谷三丁目駅1番出口から徒歩3分

参加費 入場無料(予約不要)定員100名
言語 日本語
プログラム 13:30 開場

14:00 開会ご挨拶

14:15 参考上映 映画『プラロットとメーリ』

16:30 休憩

16:40 シンポジウム

ラオス:山とともに語り継がれる物語(橋本彩)

カンボジア:女夜叉の娘はモダンガール(岡田知子)

タイ:「12人姉妹」伝承と特撮映画(平松秀樹)

17:40 Q&A

18:20 休憩

18:30 参考上映 映画『12人姉妹』

主催 国際交流基金アジアセンター

混成アジア映画研究会

問合せ 国際交流基金アジアセンター

文化事業第1チーム 山野

E-mail: jfac_film@jpf.go.jp