「バイオアートの父」ジョー・デイヴィス氏とバイオアートの専門機関 SymbioticAのイオナ・ズール氏来日!ドキュメンタリーの上映、特別講演そしてスペシャル・トークをMeCA期間中に同時開催。4つの公開イベントでバイオアートがわかる!
バイオテクノロジーとアートをテーマとした日本初の国際公募型ワークショップ「BioCamp: Gardens as 'Biotechnik'」には、世界各地から選出された20名の参加者とともに、バイオアートの専門機関やバイオアートの第一人者が集結します。
バイオテクノロジーを人間が生命を理解していくために必要な技術を「Biotechnik(ビオテヒニク、生技術)」と捉え、第一線で活躍するバイオアーティストや研究者等の多彩なゲストと、アジアをはじめ世界各地から集う参加者とともに、幅広い交流・対話・出会いを促し、相互理解や問題意識を共有しながら、新しい生きるための技法としてバイオテクノロジーを有機的にデザインする方法を探求するものです。
このワークショップの開催を記念し、「現代の錬金術師」「バイオアートの父」などの異名を持つ、バイオアートの先駆者ジョー・デイヴィス氏を迎えたドキュメンタリー上映会、特別講演さらに、SymbioticA(シンビオティカ)よりイオナ・ズール氏を迎えスペシャル・トークを開催します。
主な登壇者
ジョー・デイヴィス Joe Davis (アーティスト、哲学者/ハーバード大学医学大学院ジョージ・チャーチ)[アメリカ]
1980年代より分子生物学、生物情報学、宇宙芸術、彫刻などの領域で活動し、バイオテクノロジーを探求。1988年に遺伝子組み換えによる世界初の芸術作品《Microvenus》を制作。《Bacterial Radio Project》がアルスエレクトロニカ2012でゴールデン・ニカ賞受賞。その他の代表作に《Mouse Ear》、《RuBisCo Stars》がある。マサチューセッツ工科大学(MIT)高等視覚研究所、同MIT生物学者アレクサンダー・リッチのラボを経て、現在はハーバード大学医学大学院ジョージ・チャーチのラボの特別職「アーティスト・サイエンティスト」に就く。
イオナ・ズール Ionat Zurr (アーティスト、研究者/SymbioticA/西オーストラリア大学)
イオナ・ズールは、1996年よりバイオロジカル・アートのイニシアチブである「Tissue Culture and Art Project(組織培養&アートプロジェクト)」をオロン・カッツ(Oron Catts)とともに結成・活動。急速に成長するバイオロジカル・アートの分野における第一人者であるとともに、実践者、理論家でもある。彼女の研究は、2000年に設置された西オーストラリア大学人間科学部内に設置されたアートリサーチセンター、SymbioticAの発展に貢献。彼女の主な関心事は、変化する生命の知覚と、バイオテクノロジーを用いた生命の異なる勾配との進化関係にある。SymbioticAでアカデミック・プログラムを運営し、同大学のデザイン学部にて教鞭を執る。また、2015年から2020年まで、フィンランドのアールト大学美術・デザイン・建築学部にて客員教授を務める。イギリス・ロンドン生まれ、オーストラリア・パース在住。
映画上映+トークイベント「HEAVEN + EARTH + JOE DAVIS」
ドキュメンタリー映画『HEAVEN + EARTH + JOE DAVIS』
2011年/85分/HD
監督/プロデューサー:Peter Sasowsky
共同プロデューサー:Amy Grumbling
「アーティストは世界の秘密を暴かなければならない。宇宙の窓のようなものを開くのだ」
ジョー・デイヴィス
バイオアートのゴットファーザーと呼ばれ、宇宙人とコミュニケーションするために膣の収縮運動を宇宙に送る男(=ジョー・デイヴィス)のドキュメンタリー。トランスジェニック生物にギリシアの詩をエンコードして、芸術と科学と物質世界のもつれたつながりを探るために世界を旅する。宇宙に居場所を見つけるため、ジョー・デイヴィスはMITやハーバードの偉大な頭脳たちに協力を求める。著名な美術批評家、ジェイムズ・エルキンスは彼のことを「存命するもっとも興味深い芸術家」と語った。ラボからバーへ、バーからラボへと飛びまわるこの映画は、私たちに不可能なことなどないと気づかせてくれる。
ディレクターより/ピーター・サソウスキー
ジョー・デイヴィスとはじめて会ったのはマサチューセッツのケンブリッジにあるバーだった。1990年代後半のことで、彼は義足でくるくる回り、若い女性にまたとないダンスを体験させた。床にはげしく倒れこんだときは自分で起きあがって微笑んだ。このときはジョーがどんな仕事をしているかまったく知らなかったし、知っても信じられなかっただろう。私が惹かれたのはただ、彼の精神の純粋さだった。
それから数年かけて、私はジョーの人生と仕事を理解するために一緒にポルトガル、ドイツ、フランス、セルビア、クロアチア、スロベニア、ギリシア、スウェーデン、カナダ、それから合衆国のあちこちを旅してまわった。彼は自分のために特別な芸術的自由をつくりだした。それは役に立つと同時にインスピレーションをもたらすものだが、とても費用がかかる。
トランスジェネティック生物に関する先駆的な仕事のために、彼は「バイオアートの父」と呼ばれている。『サイエンティフィック・アメリカン』誌の「ナイトライン」で特集され、現代科学の偉大な頭脳たちと共同作業をしている。しかし、だからこの映画を制作したわけではない。
素晴らしい芸術は世界の感じかたを変えることができる。もっとも想像力を飛躍させる芸術家はたいていもっとも理解されない——少なくとも存命中は。ジョーがそういう先駆者のひとりかどうかを語ることは私の役目ではない。私が知っているのは彼が、人間であるとはどういうことかをめぐる議論に彼しかできない貢献をしているということだ。
日時:2018年2月12日(月曜日・振休)19時~21時(開場18時30分)
会場:Red Bull Studios Tokyo
ゲスト:ジョー・デイヴィス(アーティスト、哲学者)[アメリカ]
モデレーター:ゲオアグ・トレメル (アーティスト/BCL)[オーストリア/日本]
参加無料(要MeCAチケット)、日英逐次通訳付
『HEAVEN + EARTH + JOE DAVIS』予告編
SymbioticA・イオナ・ズール氏スペシャルト-ク
Care and Control - a living affair
SymbaioticAは、オーストラリア・パースにある西オーストラリア大学人間科学部内に設置されているアートリサーチセンターです。イオナ・ズール氏は、共同設立者オロン・カッツ氏ととも、1996年に「Tissue Culture and Art Project(組織培養と芸術プロジェクト)」を結成。以降、バイオアートの分野において先駆的な活動を行っています。
本企画では、イオナ・ズール氏のこれまでの活動やSymbioticAの取り組みを紹介するとともに、文化的人工物、そして天然試料に近づく生物との、これまでと現在の関係について掘り下げていきます。
日時:2018年2月15日(木曜日)19時~21時(開場18時30分)
会場:Red Bull Studios Tokyo
ゲスト:イオナ・ズール(アーティスト、研究者/西オーストラリア大学 SymbioticA)[オーストラリア]
モデレーター:ゲオアグ・トレメル(アーティスト/BCL)[オーストリア/日本]
参加無料(要MeCAチケット)、日英同時通訳付
ジョー・デイヴィス氏 特別講演会
PRE-TERRESTRIAL GARDENING AND THE LEGEND OF THE MAGI
1980年代より分子生物学、生物情報学、宇宙芸術、彫刻などの領域で活動し、バイオテクノロジーを探求してきたJoe Davis氏。1988年には遺伝子組み換えによる世界初の芸術作品「Microvenu」を制作、2012年には「Bacterial Radio Project」でアルスエレクトロニカのゴールデン・ニカ賞受賞するなど、数多くの科学技術を駆使したアートを生み出してきました。本講演では、Joe Davis氏のこれまでの活動をまじえながら、メディアアーティストやバイオアートに携わる人々をマギ(賢者)や魔術師になぞらえるジョー・デイヴィス氏にとっての「バイオアート」について語っていただきます。
日時:2018年2月16日(金曜日)19時~21時(開場18時30分)
会場:Red Bull Studios Tokyo
ゲスト:ジョー・デイヴィス(アーティスト、哲学者)[アメリカ]
モデレーター:ゲオアグ・トレメル(アーティスト/BCL)[オーストリア/日本]
参加無料(要MeCAチケット)、日英同時通訳付
BioCamp: Gardens as 'Biotechnik' 公開プレゼンテーション
「BioCamp: Gardens as 'Biotechnik'」の総まとめとして、成果発表会を実施します。本プログラムは、アジアをはじめ世界各地から集った、多種多様な分野で活躍する参加者20名が、東京都内の専門施設の見学やレクチャー、ワークショップを経験し、インスピレーションをもとに「庭」をデザインします。取りを飾る17日、彼らが考えデザインした「庭」についてプレゼンテーションを行い、プログラムディレクターのみならず、ジョー・デイヴィス氏やイオナ・ズール氏らも交えディスカッションを行います。7日間の活動を通じ、彼らはどのように「Biotechnik(ビオテヒニク、生技術)」として「庭」を捉えたのでしょうか。彼らのアイデアをぜひ会場でお聞きください。 また、今回のデザインされた「庭」は、MeCA最終日の18日に、展覧会会場のひとつラフォーレミュージアム原宿において展示されます。そちらも合わせてお楽しみください。
日時:2018年2月17日(土曜日)13時~16時(開場12時30分)
会場:Red Bull Studios Tokyo
モデレーター:BioCamp Program Directors
ゲスト:
Joe Davis(アーティスト、哲学者)[アメリカ]
Ionat Zurr(アーティスト、研究者/西オーストラリア大学SymbioticA)[オーストラリア]
Günter Seyfried(アーティスト/ pavillon_35、ニューデザイン大学、ウィーン応用美術大学)[オーストリア]
Thomas Landrain (バイオハッカー、実業家/Just One Giant Lab、PILI、La Paillasse)[フランス]]
入場無料(要MeCAチケット)、入退室自由
イベント詳細
日時 |
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会場 |
Red Bull Studios TOKYO アクセス 東京都渋谷区渋谷1-3-3 google map |
参加費 | 無料(要MeCAチケット) |
言語 | 日英同時通訳 |
主催 | 国際交流基金アジアセンター 一般社団法人TodaysArt JAPAN/AACTOKYO |
お問合せ | 国際交流基金アジアセンター 担当:鹿島(かしま) TEL: 03-5369-6140 FAX: 03-5369-6141 Email: contact@meca.tokyo |
BioCamp: Gardens as 'Biotechnik'
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- 日時:
2018年2月10日(土曜日)~2月17日(土曜日)[8日間] - 会場:
Red Bull Studios TOKYO - 主催:
国際交流基金アジアセンター
一般社団法人TodaysArt JAPAN/AACTOKYO - 企画・制作:
BioClub
国際交流基金アジアセンター
一般社団法人TodaysArt JAPAN/AACTOKYO - 特別協力:
デジタル・ショック/アンスティチュ・フランセ東京 - 協力:
オーストリア文化フォーラム・東京
環境省自然環境局 新宿御苑管理事務所
生命美学プラットフォームmetaPhorest(早稲田大学岩崎秀雄研究室) - 助成:
アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)
アメリカ合衆国大使館 - お問合わせ先:
BioCamp Office(Email: camp@meca.tokyo)
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