2014年、東京国際映画祭の新たな部門として創設した「CROSSCUT ASIA」(クロスカット・アジア)では、アジアの国、監督、俳優、テーマなどに焦点を当て、アジア映画の特集上映を行い、アジアの現在(いま)を鋭く切り取った珠玉の映画を紹介。第一回は、近年めざましい躍進を遂げるタイ映画に注目し、インディーズからメジャーまで、幅広いラインアップでタイ映画の魅力に迫りました。
監督&キャスト来日レポート
10月23日:『先生の日記』ティーチイン
登壇:ニティワット・タラトーン監督
【レポート】TIFF新設部門「CROSSCUT ASIA」タイ特集で「先生の日記」が先陣
10月24日:『メナムの残照』ティーチイン
登壇:キッティコーン・リアウシリクン監督、オラネート・D・カベレス
【レポート】タイの国民的物語を映画化「メナムの残照」監督、「いつか日本人俳優とタイ女優で」の声に笑顔
10月24日:『コンクリートの雲』ティーチイン
登壇:リー・チャータメーティクン監督、ラウィット・ハンステン
【レポート】タイ映画「コンクリートの雲」、映画初挑戦コンビの監督&俳優がアピール合戦
10月25日:シンポジウム「タイ映画の現在進行形 ニューリーダーたちは語る」
登壇:リー・チャータメーティクン監督、ヨンユット・トンコントーン監督、アーティット・アッサラット監督
【レポート】TIFF新設部門「CROSSCUT ASIA」タイ映画界の新鋭たちが語るタイ映画の現状
10月25日:『タン・ウォン 願掛けのダンス』ティーチイン
登壇:コンデート・ジャトゥランラッサミー監督
【レポート】タイ・アカデミー賞4冠監督、参考にしたのは「ウォーターボーイズ」
10月26日:『ラスト・サマー』ティーチイン
登壇:ルタイワン・ウォンシラサワット(プロデューサー)、コンデート・ジャトゥランラッサミー(脚本)
【レポート】タイホラー「ラスト・サマー」脚本家「本当に怖いのは周りの人々」
10月26日:『36のシーン』ティーチイン
登壇:ナワポン・タムロンラタナリット監督
【レポート】東京国際映画祭上映作「36のシーン」監督、コンセプチュアルな製作手法を披露
10月29日:『タイムライン』ティーチイン
登壇:ノンスィー・ニミブット監督、ナモン・ポンウィライ(プロデューサー)
【レポート】「タイムライン」監督、日本愛を強調 佐賀ロケは「期待以上だった」と絶賛
10月29日:『稲の歌』ティーチイン
登壇:ピムパカー・トーウィラ(プロデューサー)
【レポート】「タイムライン」監督、日本愛を強調 佐賀ロケは「期待以上だった」と絶賛
上映ラインナップ
『コンクリートの雲』Concrete Clouds
2013年/タイ=香港=中国/99分
監督:リー・チャータメーティクン
出演:アナンダ・エヴェリンハム、アピンヤー・サクンジャルーンスック、ジェーンスダー・パーントー
アピチャッポン監督『ブンミおじさんの森』などの編集技師として知られるリーの監督デビュー作。1997年、アジア金融危機の余波で自殺した父親。葬儀のためニューヨークから戻ったエリートの兄と、バンコクに暮らす弟。タイとアメリカを往還する物語に「経済」と「愛」が交錯する。
シンポジウム
※このイベントは終了しました。
【日時】
10/24(金)15:30の回上映終了後
【登壇ゲスト(予定)】
Q&A:リー・チャータメーティクン(監督/脚本/編集)、プラウィット・ハンステン(俳優)
【シンポジウム】
『コンクリートの雲』の上映及びQ&A後に、シンポジウム「タイ映画の現在進行形~ニューリーダーたちは語る」を開催いたします。
【シンポジウムゲスト(予定)】
ヨンユット・トンコントーン(プロデューサー)、アーティット・アッサラット(プロデューサー)、リー・チャータメーティクン(監督・編集)
※『コンクリートの雲』をご覧いただいた方々が、そのままQ&Aとシンポジウムをご覧いただける形となります。
※登壇ゲストや上映時刻は変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。
『稲の歌』The Songs of Rice
2014年/タイ/75分
監督:ウルポン・ラクササド
出演:プラヤット・プロムマー
『稲作ユートピア』(山形国際ドキュメンタリー映画祭09出品)で知られるウルポン監督の農村ドキュメンタリー最新作。広大な田んぼと稲の成長。折々の祭礼、歌、踊りの数々。とりわけクライマックスの手作り打ち上げ花火のシーンは圧巻! 日本の稲作文化と比較してみるのも一興。
『先生の日記』The Teacher's Diary
2014年/タイ/110分
監督:ニティワット・タラトーン
出演:スクリット・ウィセートケーオ、チャーマーン・ブンヤサック
山と水に囲まれた僻地の小学校に赴任した青年教師ソーンは、学年の違う4人の児童を受け持つ。職員室に残された前任の女性教師エーンの日記を読むうちに、ソーンは会ったこともないエーンのことが気にかかりはじめる。ニティワット監督は『フェーンチャン ぼくの恋人』の共同監督のひとり。
『タイムライン』Timeline
2014年/タイ/135分
監督:ノンスィー・ニミブット
出演:ジーラユ・タンシースック、ジャリンポーン・ジュンキアット、ピヤティダー・ウォラムシック
『ナンナーク』『ジャンダラ』のノンスィー監督の新作。母子家庭で育ったテーンは母の意に反してバンコクの大学へ進学、そこで美しいジューンと出会う。ハートフルな物語に、唐津くんちなど佐賀県各地で撮影されたシーンが彩を添える。
『ラスト・サマー』Last Summer
2013年/タイ/93分
監督:キッティタット・タンシリキット、シッティシリ・モンコンシリ、サランユー・ジラーラック
出演:ジラーユ・ラオーンマニー、スタッター・ウドムシン、ピンパカーン・プレークンナタム
ホラー王国タイで昨年の大ヒットとなった、若手3監督による3話リレー式のオムニバス・ホラー。新進女優ジョーイがフェイスブックで「死にたい」とつぶやいたことがきっかけで、運命の歯車が狂いはじめる。『タン・ウォン~願掛けのダンス』のコンデート監督が本作では全編の脚本を担当している。
『メナムの残照』(2013年版)SUN & SUNRISE
2013年/タイ/120分
監督:キッティコーン・リアウシリクン
出演:ナデート・クギミヤ、オラネート・D・カベレス、ニティット・ワーラーヤーノン
インターナショナル・プレミア太平洋戦争中のタイ。駐屯する日本軍に反発しながらも誠実な海軍少尉・小堀に惹かれていくタイ人女性アンスマリン。運命のカップルはやがて結ばれるが、抗日活動に身を投じたかつての恋人がアンスマリンの前に現れて…。タイ人なら誰でも知っている物語、4回目の映画化。
『タン・ウォン~願掛けのダンス』Tang Wong
2013年/タイ/86分
監督:コンデート・ジャトゥランラッサミー
出演:ソンポップ・シッティアージャーン、シリパット・クーハーウィチャーナン、ナタシット・コーティマナスワニット
『手あつく、ハグして』『P-047』のコンデート監督の近作。神様に願掛けをした4人の高校生が、チームを組んでタイ伝統舞踊を舞うことに。素人ダンサーたちが猛練習の果てに掴んだものは…。“タン・ウォン”とは踊りを始める前に構えるポーズのこと。
『36のシーン』36
2012年/タイ/68分
監督:ナワポン・タムロンラタナリット
出演:コラミット・ワッチャラサティアン、ワンロット・ルンカムジャット
ロケーション・ハンティング係の女性と美術担当の男性――映画スタッフの男女の恋の行方が、ワンシーン・ワンショットによる36の場面で綴られる、新感覚のインディーズ作品。大量のツイートが画面に溢れる『マリー・イズ・ハッピー』(TIFF13出品)で話題を呼んだナワポン監督の長編デビュー作。
インタビュー
Vol.1 『タン・ウォン』コンデート監督、青春映画のかたちを借りて描こうとしたこと
http://eiga.com/news/20141029/10/
Vol.2 『メナムの残照』監督&女優、原作の名作小説が愛され続ける理由を説明
http://eiga.com/news/20141030/16/
Vol.3 タイで大人気の17歳・アイドル女優が『ラスト・サマー』にこめた思いとは?
http://eiga.com/news/20141101/9/
(記事・写真提供:映画.com)