セミナーの内容をまとめた特集記事を公開いたしました。
[Asia Hundreds] オンライン・アジアセンター寺子屋第5回・第6回――いま、アジアの30年を振り返る意味とは
アーカイブ映像が下記でご覧いただけます。
オンライン・アジアセンター寺子屋第6回「岐路に立つ民主主義 ~コロナ危機が問いかける、新たな時代に向けた選択~」(YouTube)
国際交流基金アジアセンターは、オンライン・アジアセンター寺子屋シリーズ 第6回として、12月18日(金曜日)12時から「岐路に立つ民主主義 ~コロナ危機が問いかける、新たな時代に向けた選択~」をYouTubeで配信します。
新型コロナウイルスの感染が世界的規模で拡がり、危機的状況が長期化するなかで、各国政府は国境を越える社会・経済活動を制限しながら、危機を乗り切るための模索を続けています。このような状況にあって、極端な一国主義に基づく政策や言動が目立つようになり、世界各地で内向きのナショナリズムが台頭しています。この傾向は、移民や人種的マイノリティを差別する排外主義や、人びとの焦燥や絶望感につけこんだ宗教過激主義の拡大などと共鳴して、第二次世界大戦後から国際社会が築き上げてきた国際協調の精神と体制を根底から揺さぶっています。
未知のウイルスに対する恐怖が他者への想像力と共感を蝕みつつあるなか、今の時代に求められる新たな国際協調のあり方とはどのようなものなのでしょうか。長年にわたってさまざまな社会課題に積極的にかかわり行動してきたアジアの識者をお招きし、各国の現況をお聞きしながら、分断と対立から今こそ「連帯」へと舵を切るために必要な国際協働の可能性について考えます。
イベント詳細
日時 | 2020年12月18日(金曜日)12時から13時20分 |
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言語 | 日本語 |
登壇者 |
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視聴 | 無料 |
配信URL | The Japan Foundation Live(YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=sJ-LtvxBw00 |
主催 | 国際交流基金アジアセンター |
問合せ | 国際交流基金アジアセンター 文化事業第2チーム Tel:03-5369-6045 |
登壇者プロフィール
小川 忠(跡見学園女子大学教授)
1982年に国際交流基金入社。ニューデリー事務所長、 ジャカルタ⽇本文化センター所長等を歴任し、2017 年より現職。国際交流政策、アジア現代文化、比較宗教社会などを研究。著書に『インドネシア イスラーム 大国の変貌』(新潮選書、2016年)、『戦後米国の沖縄文化戦略』(岩波書店、2012年)、『テロと救済の原理主義』(新潮選書、2007年)、『インドネシア 多民族国家の模索』(岩波新書、1993年)など。
小熊 英二(慶應義塾大学教授)
1962年東京生まれ。東京大学農学部卒。出版社勤務を経て、東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。現在、慶應義塾大学総合政策学部教授。学術博士。主な著書に『単一民族神話の起源』(新曜社、1995年、サントリー学芸賞)、『<日本人>の境界』(新曜社、1998年)、『<民主>と<愛国>』(新曜社、2002年、大仏次郎論壇賞、毎日出版文化賞、日本社会学会奨励賞)、『1968』(新曜社、2009年、角川財団学芸賞)、『社会を変えるには』(講談社、2012年、新書大賞)、『生きて帰ってきた男』(岩波書店、2015年、小林秀雄賞)、『日本社会のしくみ』(講談社、2019年)、『A Genealogy of 'Japanese' Self-Images』 (Transpacific Press, 2002) など。
堀場 明子(笹川平和財団主任研究員/東京工業大学リベラルアーツ研究教育院非常勤講師/ジャパンプラットフォーム常任委員/経営倫理実践研究センターフェロー)
上智大学大学院外国語学研究科地域研究専攻にて博士号(地域研究)取得。 専門は紛争分析、平和構築、東南アジア(特にインドネシア)地域研究。公益財団法人笹川平和財団にて、タイ深南部(パタニ)紛争解決に向けた取り組み、東南アジアにおける市民社会ネットワークの強化事業などを担当。また、衆議院議員の政策担当秘書を務めた経験から、女性政治リーダー育成に関する事業も担当している。
グナワン・モハマド(詩人/劇作家/『Tempo』誌創刊者)
言論活動を通してインドネシアの民主化運動の指導的役割を果たしてきた、同国を代表する知識人の一人。ジャーナリズムの第一線から退いたあとは、文学や哲学的な作品を中心に文筆活動を続けている。これまでにエッセイ、詩、戯曲、小説など20冊以上を出版。絵画にも造詣が深く、その作品はインドネシアの主要なアートギャラリーで展示されている。現在、インドネシア初の民間の学際的なアートセンターであるサリハラ・アート・コミュニティ(Komunitas Salihara)の運営委員としても活躍。
ウルワシ・ブターリア(Zubaan社ディレクター)
インド初のフェミニズム系出版社「Kali for Women」(Kaliはヒンドゥー教の女神)の共同創設者のひとりであり、現在はその傘下の出版部門であるZubaan(ズバーン)社を率いる。30年以上にわたってインドの女性運動に関わり、研究者、作家としても活躍。フェミニズムやジェンダーに関する執筆も多く、印パ分離の悲劇を女性の視点から描いた『沈黙の向こう側』(明石書店、2002年)は、2003年日経アジア賞(文化部門)を受賞。インド政府の最高市民賞であるパドマシュリ賞をはじめ、多くの賞を受賞している。
オンライン・アジアセンター寺子屋シリーズ
第1回「コロナの時代でも国境を越えて人は繋がる ~新しいかたちの国際文化接触の可能性~」
第2回「今、サッカーだからできること ~Jリーグ各クラブによる東南アジアでの活動から~」
第3回「コロナ時代における映画制作の課題 ~日本、インドネシア、中国の現場から~」