アーカイブ映像が下記でご覧いただけます。
【日本語音声】DocCross Asia国際共同制作による作品上映会&トークイベント「ドキュメンタリー制作から見る 日本における多文化共生」(アーカイブ配信)(YouTube)
ドキュメンタリーを通して日本各地の放送局の制作者と東南アジアのフィルムメーカーの交流と協働を目指すプロジェクト、DocCross Asia。15か月にわたるプロジェクトの集大成として、12月4日(土曜日)にオンラインイベントを開催します。
第1部では、DocCross Asiaで国際共同制作した2本の作品を初公開します。制作を担当した地域放送局の番組制作者、東南アジアのフィルムメーカーとともに、コロナ禍という厳しい状況下で作品を完成させるまでの過程を振り返り、多文化共生をテーマとした作品を協働して制作する意義について語ります。第2部では、国内外の多文化共生に関するドキュメンタリーを紹介する「DocCross Asiaセレクション」で公開中の番組に携わった日本各地の放送局の制作者とともに、各地域での取材を通じて見えてきた日本の多文化共生の現状と可能性について意見交換をします。
本イベントでは、コメンテーター、モデレーターとして、日本国内における多文化共生社会の実現をインターカルチュラリズムの観点から牽引する山脇啓造・明治大学国際日本学部教授をお迎えします。日本の多文化共生の現状について、また本プロジェクトの意義についてお話しいただくことを通じ、さまざまな文化や価値観が共生する社会への展望とドキュメンタリーを通じたアジア各国とのさらなる交流の可能性について考える場とします。
イベント詳細
日時 | 2021年12月4日(土曜日)16時~19時 |
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登壇者 |
[第1部、第2部]
[第1部]
[第2部]
[司会進行] 武田 康孝(国際交流基金アジアセンター文化事業第2チーム長) |
開催形式 |
Zoomウェビナー(日英同時通訳付き) |
申込方法 | 登録フォームよりお申し込みください。 申込期間 11月22日(月曜日)~12月4日(土曜日)16時 |
主催 | 国際交流基金アジアセンター |
企画・運営 | 株式会社インプレオ(DocCross Asia事務局) |
公式サイト | DocCross Asia イベントのアーカイブ映像は、後日に上記ウェブサイトでご視聴いただけます。 |
プログラム
挨拶:佐藤 百合(国際交流基金理事)
はじめに:山脇 啓造
第1部:作品上映&トークセッション
『I DREAM OF CARING』
時間:上映27分+トーク20分
スピーカー:Kristoffer Tops Brugada、チャーチ 敦子
『AWAY FROM HOME』
時間:上映26分+トーク20分
スピーカー:Nguyen Nhat Duy、Phan Y Linh、村瀬 史憲
聞き手:武田 康孝
スピーカー:加藤 成子
コメンテーター:山脇 啓造
内容:
DocCross Asiaで制作した作品『I DREAM OF CARING』(フィリピン×Goolight)と『AWAY FROM HOME』(ベトナム×名古屋テレビ)を上映後、制作者に作品に込めた思いを語っていただきます。また、日本とそれぞれの国の考え方や制作方法の違いから生じた苦労や新型コロナウイルスの感染拡大による制作への影響はどのようなものだったのか、作品完成までの道のりを振り返りながら、協働から得られた「新たな視点」について話し合います。
第2部:「DocCross Asiaセレクションの制作者と語る―日本各地でみつめる多文化共生―」
時間:45分
スピーカー:
構 二葵『ベトナムのカミさん~共生社会の行方~』(北海道放送、2019年制作)
桐山 洋介『漂流少年~学校にいけない外国ルーツの子どもたち』(テレビ愛知、2019年制作)
久和 健一郎『ロフマンと介護』(テレビ信州、2021年制作)
鵜木 健『あなたの隣のネパール人』(テレビ西日本、2019年制作)
モデレーター:山脇 啓造
内容:
DocCross Asia Selectionで配信中の作品の中から「地域」、「教育」、「介護」に関する作品を取り上げます。番組を担当した制作者に、それぞれの地域で見つめた取り組みや課題について語っていただき、多文化共生社会の構築に向けた地域の可能性について、共に考えます。
総括:「多文化共生時代におけるDocCross Asiaの意義と可能性」
時間:15分
スピーカー:山脇 啓造
聞き手:武田 康孝
内容:
第1部、第2部を踏まえ、15か月に渡ったDocCross Asiaを総括するとともに、日本における多文化共生の今後を考えます。
登壇者プロフィール
山脇啓造
明治大学国際日本学部教授(移民政策・多文化共生論)。総務省、外務省等省庁や東京都、群馬県等地方自治体の外国人施策関連委員を歴任。欧州、豪州、韓国と日本の自治体の政策交流に尽力。多文化共生のまちづくりをテーマとする明治大学のゼミでは、ワークショップの実施やビデオ制作など学生主体の実践が注目されている。最近は「やさしい日本語」をテーマとするミュージック・ビデオの制作に協力。
Kristoffer Brugada
ディレクター、プロデューサー、ライター、大学講師と多方面で活躍するフィリピン屈指のフィルムメーカー。人間の強さと弱さを丁寧に描く作風が高く評価され、ピーボディ賞、ニューヨークフェスティバル金賞など国際的な賞を多数受賞。近作ではアルツハイマー病を患った自身の父親を記録した作品『An Elegy to Forgetting』(2020)が話題に。また、学校で学ぶ権利のために闘うミンダナオ島の先住民族の子どもたちを描いた短編ドキュメンタリー映画『Bullet-laced Dreams』(2020)が日本賞ユニセフ賞受賞。
チャーチ敦子
株式会社Goolight メディア推進本部放送制作課ディレクター。東京の制作会社を経て2017年Goolight入社。ニュース、ドキュメンタリー番組の制作の他、番組コンテンツの海外販売などを担当。地元に根差したケーブルテレビ局の一員として、地域の人との繋がりを重視。代表作は、大正から令和まで激動の時代を生き抜いた女性初の報道写真家の⼀⽣を描いたドキュメンタリー『よくばりな人生~報道写真家・笹本恒子』(2019)。
Nguyen Nhat Duy & Phan Ý Linh
Nguyen Nhat Duyはハノイ演劇映画アカデミー卒業後、ライターや監督として映画やドキュメンタリー、テレビ番組を制作。ベトナムテレビVTV7 のプロデューサー、Phan Ý Linhと共に教育をテーマにした作品を多数手がけ、ベトナム内外で高い評価を受けている。近作は、日本との国際共同制作『A Star from Nowhere』(2019)の他、『Brother』(2019)(ABU賞子ども番組部門受賞)や『Sister』(2018)(日本賞ユニセフ賞受賞)など。
村瀬史憲
名古屋テレビ放送株式会社 報道情報局プロデューサー。2005年名古屋テレビ放送入社。長年、ニュースデスクとして報道の最前線に立ち続け、2017年からドキュメンタリープロデューサー兼務。『面会報告~入管と人権~』(2020)(第47回放送文化基金賞最優秀賞)、『常滑エピテーゼ ~カタチとこころ~』(2019)(ABU 賞 2019審査員特別賞)、『夢も、希望も』(2019)(「地方の時代」映像祭優秀賞)など、日本の社会問題に迫るドキュメンタリーを数多く手がける。