東南アジアと日本の劇作家が集い新たな創作の可能性を探る「BIOTOPEー劇作家のためのキャンプ」

インドネシア, 日本

国際交流基金(以下、JF)は、SPAC-静岡県舞台芸術センター(以下、SPAC)との共催により、日本と東南アジアの舞台芸術関係者を対象とした人的交流事業「BIOTOPE(ビオトープ)」を2026年から2028年までの3年間にわたり展開しています。本事業は、東南アジアと日本の劇作家が交流し、多様なバックグラウンドをもつ劇作家たちが、自身の創作に関する探究や互いの交流・対話を深めながら、新たな創作の可能性を探っていく、インキュベーション・プログラムです。
2026年度は、静岡およびジョグジャカルタ(インドネシア)を舞台に、日本と東南アジアの劇作家による交流プログラム『BIOTOPE 劇作家のためのキャンプ』を展開しました。
静岡でのプログラムでは、SPACとの密接な連携のもと、現地リサーチや「SHIZUOKAせかい演劇祭」の作品鑑賞、舞台芸術専門家との対話などを実施しました。また、宿舎での自主的な交流も生まれ、参加した劇作家同士が国境を越えて信頼関係を築く機会となりました。さらに、劇作家たちの視点や活動は地域住民にも新たな気づきや刺激をもたらしました。一般向け公開イベント「せかいの劇作家がふるまうランチ会」の参加者からは、「演劇を身近に感じられた」「料理をきっかけに広がるストーリーに感激した」といった感想が寄せられました。
こうした交流と探究の機会は、静岡でのプログラムにとどまらず、その後の活動へと発展しました。2026年7月26日から8月3日にかけては、「BIOTOPE 劇作家のためのキャンプ」をインドネシア・ジョグジャカルタで実施。実施にあたっては、コラボレーターであるムハンマド・アベ氏に、現地での受入れや関係者とのコーディネーションなど多大なご協力をいただきました。参加者は、7月26日から31日に開催されたアジアの劇作家が集う国際交流イベント「Asian Playwrights Meeting 2026」に参加し、各国の劇作家や舞台芸術関係者との対話を深めました。続いて、8月1日から3日にかけてジョグジャカルタ市内および周辺地域でリサーチを行い、現地のアーティストとの交流や文化・社会への理解を通じて、今後の創作につながる新たな刺激や着想を得ました。
2026年度のプログラムを通じて、参加劇作家たちは国や文化を越えたネットワークを築き、それぞれの創作実践を見つめ直す機会を得ました。静岡とジョグジャカルタで生まれた出会いや問い、そして新たな着想は、これからの創作のなかで少しずつ育まれていきます。参加劇作家たちが今後どのような物語を紡いでいくのか、その歩みに期待が寄せられます。

静岡

屋内にて、テーブルを囲むようにして約15名がゆとりのある大きい椅子に座っている。
セッション(登壇:宮城 聰氏/演出家、SPAC芸術総監督)
屋内にて、細いテーブルを囲むようにして約10名が座ってディスカッションをしている。
浜松市内フィールドワーク
和室で1人の男性が立っていて、参加者約15人に説明している。
浜松市内フィールドワーク
屋内の稽古場で男性2人がほうき1本を持ち、ブラシにまたがって演劇練習をしている。周りにはその男性たちを見ている参加者が約10名写っている。
『マジック・メイド』ワークショップ
駿府城公園の東御門前広場にて、トークイベントに登壇している3人と司会者が1人と翻訳家が1人が写っている。
(c) SPAC Photo by Y. Inokuma / 広場トーク(シンポジウム)
舞台芸術公園のせかいの劇場ミュージアムてあとろんにて、1名の劇作家が出身地のご飯を振舞いながら生活や創作について、他の参加者に話している。
(c) SPAC Photo by Y. Inokuma /
せかいの劇作家がふるまうランチ会

ジョグジャカルタ・インドネシア

スクリーンが設置された室内で、多くの参加者が集まっている。
(c)@idrf.id/@bijaksana.creative(Instagram)
BIOTOPE フォーラム
ジョグジャカルタにて、屋外で19名がこちらを向いて写っている集合写真。
(c)中島響
IDRF Studio訪問
屋根のある半屋外の場所で、10名がテーブルに集まっている。
ミーティングの様子
屋内にガムランなどのインドネシアの伝統的な打楽器が並んでいる。
Paradance Platform訪問

概要

実施期間 【静岡】 2026年4月25日(土曜日)~5月7日(木曜日)
【ジョグジャカルタ】2026年7月26日(日曜日)~8月3日(月曜日)
実施国(都市) 日本(静岡)、インドネシア(ジョグジャカルタ)
参加者 (参加アーティスト)
Adriana Nordin Manan/アドリアーナ・ノルディン・マナン(マレーシア)
Guelan Varela-Luarca/ゲラン・ヴァレラ・ルアールカ(フィリピン)
Jaturachai Srichanwanpen/チャトゥラチャイ・シーチャンワンペン(タイ)
Jean-Baptiste Phou/ジャン・バプティスト・プー(カンボジア)
Kaori Nishio/西尾佳織(日本)
Kyle Yamada/山田カイル(日本)
Shohifur Ridho’i/ショヒフル・リドイ(インドネシア)
※名前アルファベット順
 
(スタッフ)
ディレクター:石神夏希(日本)
プロデューサー:前原拓也(日本)
コラボレーター:マルコ・ヴィアナ Marco Viaña(フィリピン)
コラボレーター:ムハンマド・アベ Muhammad Abe(インドネシア)
ファシリテーター:山口惠子(日本)
主催 国際交流基金(JF)、SPAC-静岡舞台芸術センター
関連イベント 【静岡】
せかいの劇作家がふるまうランチ会
日時:2026年5月2日(土曜日)12時~13時30分
スピーカー:(参加アーティスト)
クレジット:(主催)国際交流基金、SPAC-静岡舞台芸術センター
 
(広場トーク)シンポジウム 「劇作家が集まるとどんな「せかい」が生まれる?」
日時:2026年5月4日(月曜日)16時30分~18時
登壇者:マルコ・ヴィアナ、ムハンマド・アベ、 石神夏希
モデレーター:前原拓也
クレジット:(主催)国際交流基金、SPAC-静岡舞台芸術センター
 
【インドネシア】
フォーラム:「BIOTOPE―劇作家のためのキャンプ」プレゼンテーション 1・2
日時:
(プレゼンテーション1)2026年7月27日(月曜日)11時30分~13時
(プレゼンテーション2)2026年7月28日(火曜日)11時30分~13時
会場:LAMORA SAGAN
クレジット:(主催)国際交流基金、SPAC-静岡舞台芸術センター、Indonesia Dramatic Reading Festival
お問い合わせ 国際交流基金(JF)文化事業部舞台芸術チーム

JFサイト

国際交流基金 - 令和8年度舞台芸術専門家交流事業『BIOTOPE―劇作家のためのキャンプ』