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国際交流基金アジアセンターは国の枠を超えて、
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「x-pol: Buwan Buwan × Maltine」(WSK AXIS 2017パートナープログラム)

フィリピン

WSK AXIS 2017パートナープログラム
Music Showcase「x-pol: Buwan Buwan × Maltine」

2009年よりマニラで開催されているフェスティバル「WSK−The Festival of Recently Possible」と協働し、10月23日(月曜日)~11月4日(土曜日)まで国際交流基金アジアセンター主催の特別企画展と音楽プログラムを実施します。
音楽プログラム「x-pol: Buwan Buwan × Maltine」では、マニラのエレクトロミュージックを牽引するBuwan Buwan Collectiveと、東京を拠点に活動するMaltine Recordsが協働し、ダンスミュージックとポップミュージック、チップチューンからエレクトロニックまでの最新のサウンドを披露するライブを開催します。このほか会期中には、アジアの文化的特異性をテーマにしたトークイベントや、ワークショップ等の関連イベントも実施する予定です。本企画を通じ、メディア技術が浸透した現在における個人の創造性と、ネットワーク社会におけるダイナミックな文化状況を紹介します。

Electronic Music Showcase「x-pol: Buwan Buwan × Maltine」

タイトル「x-pol」とは、ある植物が別の植物に受粉する現象=異花受粉(Cross-pollination)を意味します。異なる系統のふたつの植物が組み合わさり、新しくて多様性に富んだ変種を生みだすことのある異花受粉(=x-pol)。本イベントでは、このことを、現在起きているインターネット上にある新たな音楽文化のシンボルとして捉えています。そこには、知識、アイデア、文化の共有と交流を通じて、それぞれのグループが互いを豊かにしていくような状況、そして異花受粉にあるような強い個人を生み出す可能性が生まれているのです。そして、この音楽プログラム「x-pol: Buwan Buwan × Maltine」は、こうした状況を象徴的に示すものとなるでしょう。日本とフィリピンで活動するふたつのコミュニティが交流するこのプログラムは、ショーケースであると同時に、アイデア、倫理、クリエイティブな表現の交差点にもなるのです。(プログラムディレクターより)

Maltine Records[日本]

MaltineRecords

2005年に設立された「Maltine Records」は、東京を拠点に、ウェブとスマートフォン向けアプリで楽曲を配信しています。「ダンスミュージックとポップミュージックの狭間にある音楽」をコンセプトとして、現在までに100組以上のアーティストが関わり、約160以上のリリースがあります。
2009年からは、都内のクラブにてイベント活動も開始。2014年には海外のアーティストも招いて過去最大規模のイベント「東京」を開催し、約1000人のファンを集めました。さらに現地主催者との共同オーガナイズにより、2015年3月にはイギリス・ロンドンで、2016年3月にはニューヨーク・オースティン・ロサンゼルス3都市でアメリカツアーを開催しました。アパレルや書籍、アイドルとのコラボレーションや、アプリなどの制作等、音楽レーベルの枠を超えた一つのカルチャー・コミュニティとしてインターネット上と都市を跨いで機能しています。

Buwan Buwan Collective[フィリピン]

Buwan Buwan Collective252

レーベルの名前にある「Buwan-Buwan」とは、月食を演じるフィリピンの伝統的な遊びを意味します。月をあらわす円を地面に描き、プレイヤーのひとりは月を食うとされる伝説の巨大な海蛇Bakunawaを演じます。Bakunawaは、みんなのいる円に入ることはできませんが、他のプレイヤーにタッチして役割を入れかえようとしていきます。実のところ、この「Buwan-Buwan」について、電子機器とマスメディアに囲まれて育ったフィリピンの都会の若者たちはほとんど忘れてしまいました。私たちは実際に遊んだことさえないこの遊びから、フィリピンのビートメイカーとエレクトロニックミュージシャンのグループ、レコードレーベルである「Buwan Buwan Collective」を名づけました。これは、終わらないクリエイティブな交流のフレームワークであり、フィリピンのアーティストとしてのアイデンティティを表現するための出発点、なによりみんなでプレイ/共有できる広場なのです。

出演者

TORIENA(サウンドアーティスト/MADMILKY RECORDS主宰)

TORIENA

ゲームボーイ実機とDTM(Little Sound Dj)を駆使し、チップチューンというジャンルの音楽を製作するアーティスト。2012年から作曲とライブ活動を開始し、日本初のチップチューン専門レーベル「MADMILKY RECORDS」を主宰。サウンド(作詞・作曲・編曲)とアートイメージ(イラスト・デザイン)を全て自らで手がけるセルフプロデュースで活動し、ポップでハードなサウンドと、激しいパフォーマンススタイルが特徴。ロンドン、イタリアなど海外でも勢力的にライブ活動を行っている。

PARKGOLF(ビートメイカー、音楽プロデューサー)

PARKGOLF

2012年より活動を開始。エレクトロニックで鮮やかなビートを個性に、Maltine Recordsより発表したEP「CAT WALK」やコンピ盤への参加で注目される。DAOKOのメジャーデビュー・アルバム「DAOKO」ではプロデュースを手がけるなど幅広い活動を展開。2017年8月に2nd album「REO」をリリースした。

Pa's Lam System(トラックメーカー)

PasLamSystem

3人組トラックメーカーユニット。ハイエナジーでポップなダンスミュージックが特徴的。Porter Robinsonを筆頭とするポストEDM世代のDJ達によるサポート、アメリカのインディ系音楽情報Pitchfork、NEST HQといった様々なメディアでも紹介されるなど日本を越えてグローバルに知名度を広げている。2017年7月には1stアルバム「Whatever」をリリースした。

tomad(オーガナイザー、DJ/Maltine Records主宰)

tomad

2005年、インターネットレーベル「Maltine Records」を設立。これまでに150タイトルをリリース。ダンスポップミュージックの新しいシーンと、東京の同時代のイメージを象徴する存在として注目されている。また、2010年からラップトップを使用したDJ活動を開始、ダンスミュージックをベースに奇妙でポップな雰囲気の選曲をしている。

Moon Mask(fka Ulzzang Pistol)(ミュージシャン)

Moon Mask

日本のポップカルチャーやKポップをはじめとする東アジアにある多様なイメージから影響を受け、それを独自に昇華する楽曲を発表。繊細なエレクトロニックサウンドに、英語、広東語、韓国語、タガログ語、日本語という言語を駆使し、サウンドと言葉が溶け込むようなドリーミーかつ斬新な表現を特徴とする。Ulzzang Pistolの名義で2作のアルバム「Waste」「Girlfriend」を発表し、様々なトラックメイカーや歌手とのコラボレーションも多数。また、歌詞の世界観や言語から誘発する物語性を含んだアニメーションや実写によるMVも印象的。ジャンルや地域の異なるアーティストとオンラインで楽曲やMVを製作し、発表している。

Meshua(音楽プロデューサー、ミュージシャン)

Mehshua

マニラを拠点に活動するダンスミュージックのプロデューサー、ライブアーティスト。Meh Shuaの名義では、日本文化を取り入れた可愛らしいコード進行のブレイクスと、フューチャーベースを中心に、エレクトロ、ハードコアを取り入れながらプロジェクトを展開。パフォーマンスの際には、自作のマスクをかぶっており、その正体を知る者はいない。Meh Shuaというステージネームは日本語の発音と、王を意味する名前Yehshua (Yehweh、Yehuwah)を混ぜてつけられた。

Nights of Rizal(ミュージシャン)

Nights of Rizal

ポストディスコやチルウェーブといったジャンルの音楽を製作。ジャーナリズムを学ぶためにロンドンに滞在していた際、タガログ語のルーツとエレクトロニック・ミュージックの制作方法を学び、2007年にアーティストとともに活動を開始。東南アジアのアーティストやオーディエンスと希望や痛みを共有するため、敢えて英語で歌い、曲をつくり続けながら、植民地以前にある自身のルーツの発見を目指している。

Similarobjects(サウンドアーティスト、DJ/Buwan Buwan Collective主宰)

similarobjects

複数のジャンルや技法を使うポリスタイリズム、スピリチュアリティ、テクノロジー、ビデオゲーム、アートから影響を受けながら音楽活動を行うBuwanBuwan Collectiveの結成メンバーの一人。De LaSalle College of Saint Benildeの音楽制作プログラムの教員として教鞭もとる。また自身で「Cosmic Sonic Arts」というエレクトロニック・ミュージックの学校を開設し、スピリチュアルで瞑想的、内省的な音楽制作のアプローチを醸成している。

イベント詳細

Electronic Music Showcase「x-pol - Buwan Buwan × Maltine -」

日時 2017年10月28日(土曜日)21:00~
会場 XX XX (Twenty-Twenty)
20A-20B LA FUERZA PLAZA - 2241 CHINO ROCES AVE (PASONG TAMO) MAKATI, MANILA(フィリピン)
http://20-20.asia
出演者 Similarobjects
Moonmask (fka Ulzzang Pistol)
Meshua
Nights of Rizal
Tomad
TORIENA
PARKGOLF
Pa's Lam System
VJ GraphersRock
Koike Masaki (huez)
プログラム
ディレクター
Similarobjects(Buwan Buwan Collective)
Tomad(Maltine Records)
入場料 350PHP (1 drink)
会場提供 XX XX (Twenty-Twenty)

主催・企画制作

  • 主催:国際交流基金アジアセンター
  • 企画制作:SABAW MEDIA ART KITCHEN / WSK: FESTIVAL OF THE RECENTLY POSSIBLE