派遣先での活動は終わったけれども、
“日本語パートナーズ”経験者としての新しい人生が始まる――
2020年までにASEAN諸国へ3000人以上の派遣を予定している“日本語パートナーズ”。2014年9月に最初に派遣されたタイ1期たちが、6カ月の派遣を終えて無事帰国しました。報告会ではタイ1期から4名が招かれ、現地での活動や、派遣を通じて持ち帰ったそれぞれの想いを熱く語りました。
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“日本語パートナーズ”経験者として伝えることがある
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“日本語パートナーズ”は、現地の日本語教師のアシスタントとして派遣されています。授業中は日本語教師のアシスタントとして活動しますが、“日本語パートナーズ”は、文化交流という重要な役割も担っています。彼らは派遣先でどのような活動をしてきたのでしょうか。
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まずはやってみようという気持ちが大事
タイ1期の中でも最高齢の猿田多磨夫さん。70歳を目前に応募した猿田さんは、現地の高校生たちの素朴な表情を楽しそうに発表しました。「計画性も必要だけれども、まずはやってみようという気持ちが大事」と、猿田さんは行動する勇気について語ってくれました。
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結果を出すにはどうすべきか。アイデアが勝負
髙橋美都子さんは、以前働いていた外資系企業で培った結果主義を貫き、次から次へと素晴らしいアイデアを実践してきました。中でも、タイの現地の障がい者施設への寄付を募るために、「日本語クラブ」でお寿司を作って販売したプロジェクトは、大成功を収めました。
集まった寄付金は、のし袋に入れ、さらに風呂敷に包んで生徒たちと一緒に施設へ持参したそうです。日本の文化や心遣いを織り交ぜて贈呈されたとのことで、さすがです。
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生徒たちと遊ぶのも大事な仕事
日本で歌手として活動していた日野友香さんは、自分だからこそできることを実践しました。休みの日には生徒たちと日本語の歌を練習して学校で発表したりと、「現地の生徒たちと遊ぶのも大事な仕事だと考えていました」と振り返ります。
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みなさんにもぜひ応募してほしい。だからムービーにまとめてきました
「タイが大好き」と公言する橋本美香さんは、タイでの自分の活動を動画にまとめました。活動の様子が手に取るように分かり、参加者も食い入るように見ていました。
確かに“日本語パートナーズ”としての派遣期間は終わったかもしれません。それでも、「タイが好き」という想いが、後に続く人たちへの道を示し、橋本さんは“日本語パートナーズ”経験者としての活動を開始したかのように見えました。
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未来の“日本語パートナーズ”へ
それぞれの発表の後、参加者からは沢山の質問が寄せられました。多くの人たちの興味は、“日本語パートナーズ”という活動で得られる体験についてです。4人が異口同音に答えたのは、「自分たちが必要とされていると強く感じたこと」。特別な能力がなくても、日本人として生きてきた経験そのものが、工夫次第で大いに役に立つことを強調していました。
そして、現地への貢献だけでなく“日本語パートナーズ”自身もいろいろなものを持ち帰ったようです。最後に、“日本語パートナーズ”経験者からの印象的な言葉をここに紹介します。
教師への尊敬の念が強いタイ。“日本語パートナーズ”としての活動を通し、教師とともに生徒の記憶に残ることができたら素敵なことだと思います。(髙橋さん)
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(応募を検討している人の中には)働き盛りの人もいるかもしれない。それでも、自分のキャリアを見直して参加する価値はある。(日野さん)
海外生活を経験して、「自分は何者であってもいいんだ」と気づいた。(日野さん)
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“日本語パートナーズ”の横のつながりに助けられた。現地でも、困ったときには他の“日本語パートナーズ”にも電話して相談していました(橋本さん)
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この体験をもっと語っていきたい。今、いろいろなところに飛び込んで、話す機会をもらっています(猿田さん)
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もっと詳しく知りたい方は、“日本語パートナーズ”経験者たちの座談会をご覧ください。
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“日本語パートナーズ” 派遣直前座談会
タイ1期出発したときの様子はこちら
9月12日(金)、“日本語パートナーズ”としては初めての出発となる、タイ1期29名が日本を出発!
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