今日の授業は、日本語パートナーズの大切な使命の一つ「日本文化紹介」。そんな時の私の勝負飯ならぬ勝負果物は、「Chanh dây (パッションフルーツ)」です。
私が派遣されているベトナム・ハノイはトロピカルフルーツの宝庫です。日本でもおなじみの「xoài (マンゴー)」、「dứa (パイナップル)」に始まり、私が勝手に“チームドラゴン”と呼んでいる「紅白のthanh long (ドラゴンフルーツ)」と「nhãn (リュウガン)」。そして、日本ではあまり見かけることがなかった「mít (ジャックフルーツ)」、「doi (ミズレンブ)」など、本当にたくさんの種類の果物があります。市場でも、スーパーマーケットでも、新鮮でジューシーな果物たちがひしめき合っています。
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その中でも、私のイチ押しはパッションフルーツです。熟してシワシワになった実を半分に切り、珍味のようにも思えるエキゾッチクな黄色の果肉をタネごとスプーンですくっていただきます。華やかな南国の香りとともに、さわやかな酸味とほわっとした甘みがお口の中に広がり、「よし、がんばるぞ!」という気持ちが瞬く間に沸き起こります。
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そして、むかえた書道の紹介。日本からスーツケースに忍ばせてきた「中学生の書写の教科書」を見せ、まずは私が、黒板に楷書・行書・草書の水書きパフォーマンス、そのあと運筆を練習し、「みんなの好きな字を書いてみよう」という流れで書道を紹介しました。
黒板にシュッと筆を滑らせると「おぉ!」と歓声が起こり、いい雰囲気で書道体験へ。みんな真剣な面持ちで筆を握り、ゆっくりゆっくり、そうっと思い思いの字を書いていました。日本の文化を真摯に学ぼうとする姿勢がとてもうれしかったです。私もパッション(情熱)をもって、もっともっとがんばりたいと気持ちを新たにしたひと時でした。
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