“日本語パートナーズ”としてタイ北部の町にあるランパーンカンラヤニー校に派遣され、授業に関わる中で不思議に思ったことがある。
テストの採点をしている時のこと。単語とその意味を線で結ぶ問題では、赤ボールペンで回答する生徒が結構いる。他の問題には黒ボールペンで回答しているのに、「なぜわざわざ赤で?」。
チェックは赤ペンでするので、○×や正解を示すのにインパクトがない。生徒の答えと混ざって訂正を示せない。仕方がないので、○は赤、訂正は青とした。「日本ではありえないなぁ。先生が赤ペンだと思うけど…」と内心思いつつ採点を続けた。
同僚のタイ人先生に「なぜ、線を結ぶ時だけ赤字で書くの?」と尋ねたところ、「子供の時から線は赤字で書くように言われていて、習慣になっている」との回答。それで、「不思議」は「面白い」という感想に変わった。