プラヤーピーチャイ博物館、レックナンピー、シリキットダム。これらの言葉を聞いて、何のことか分かりますか。 実はすべて、日本のガイドブックには載っていないウッタラディット県の隠れた名所です。バンコクからバスで7時間ほど北上するとたどりつきます。 そんな私の派遣地で、日本語での観光案内がありました。まさにここでしか体験できない貴重なツアーです。案内してくれるのは、日本語専攻の高校2年生。去年の5月から日本語の勉強を始めました。日本語コンテストの全国大会に出場する子もいれば、苦手意識が強く目があうだけでおどおどしてしまう子もいます。「みんなにもっと楽しく日本語を話してほしい」。CPの先生と話し合った結果、この企画を計画し、友人を呼びました。
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さて、ツアー当日です。集まった生徒は、朝から緊張した顔つきで原稿を確認しています。事前に観光地ごとのグループを作り、各自が担当する場所の案内を日本語で作りました。 「せんせい、これを見てください。ここは・・・・・・」。最初に訪れたのは、プラヤーピーチャイ博物館。プラヤーピーチャイとは、ウッタラディット出身のタイの英雄です。この土地の人は、通りかかると必ず彼の像に手を合わせたり、車窓に絵を貼ったりして、とても大切にしています。戦に使ったとされる大きな鉄の剣も飾られていました。
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
その製鉄所がレックナンピーです。ドリアンやロンゴン等の果物が有名なウッタラディットですが、かつて鉄鋼業も盛んでした。現在は、その跡地に小さな博物館があります。
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そして最後は、王妃様が訪れたことからその名を頂いたシリキットダムです。一番の絶景スポットで思わずうっとりしていると、いつもは後ろの方にいる生徒が近づいてきました。「せんせい、きれいですね」
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まだまだ知られざる魅力が眠っているウッタラディット。可愛い生徒達も一生懸命に日本語を勉強しています。みなさんも一度訪れてみませんか。
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