私の派遣先校は全校生徒数1200人を超えるマンモス校です。
インドネシアの高校では、入学時に理科系・社会系・言語系のクラスに別れます。私の派遣先校には言語系のクラスがないので、日本語のクラスは全て選択授業です。それでも1クラスの人数は40人から20人。日本語の授業は毎日あり、日本語クラブも活発で、多くの生徒が日本語を学習しています。
そんなある日いつも通り先生と教室に向かっていると、いつも使っている教室は他の授業で使われていました。生徒たちといざ教室探しの旅へ出発です。
少人数のクラスなら図書室で行えますが、この日のクラスは40人の大型クラス。とても図書室には入りきらないと最後にたどり着いた場所は、校庭、そう青空教室です。机もなければ、ホワイトボードもありません。生徒たちは慣れている様子で校庭の一角に腰をおろし、教科書やノートを広げ授業の準備をさくさくし、先生も普段と変わらない授業を進めていきます。この日は、「これ・それ・あれ」の復習。生徒たちは「先生、これはなんですか」と校庭にある木や葉っぱ、草などいろいろな物を指し、新しい単語を導入することができました。場所が変われば、いつもとは少し違った見方が生まれますね。
たとえホワイトボードがなくてもひらがなの練習は、ちゃんとできます。 みんな指を出し、青空の下で空書きをしました。
みんなで練習した後に、何人かの生徒に前に出てきてもらい、みんなの前で空書きをしてもらいます。忘れてしまった生徒に教える時ももちろん空書きです。何度もゆっくり書いて、生徒たちも真剣に見てくれます。
ホワイトボードがあるに越したことはないないけれど、ものがなくたってやる気さえあれば、どこでも勉強はできる。そんな大切なことを教えてもらえた一日でした。