タイのサムットプラカーン県に派遣されて、早いもので3分の1の100日が過ぎました。
思い返せば、“日本語パートナーズ”に応募したのは、カナダでの語学留学で異文化に触れ、新しい事を知る楽しさとグローバルな視野を持つ大切さを学び、さらに他の国への興味が湧いたことと、タイの生徒の日本語教育に携わるという国際貢献にもなる仕事だと感じたからです。
と、言っても私には他の多くのメンバーのように教育機関で働いた経験も日本語教師の資格もありません。そんな私にも日本語パートナーズとして働くチャンスを頂いた事に感謝しつつ自分には何ができるかを考えました。
そして私が一番伝えたい思いは、他の国の言語を学ぶ楽しさ、そこから広がる異文化交流の奥深さだと気付きました。
私の実体験から生徒に日本語をもっと学びたいと感じてもらう方法は、多くの日本人と関わる機会を作ることではないかと思い、その目標のもと8月9日に日本からMusical sawと言う楽器の演奏家である稲山訓央さんを迎え、学校での演奏会を企画しました。
しかし予定が急に変わるタイの学校、一筋縄でいくはずもなく、演奏会を控えた1週間前に担当の先生よりその日がASEANの活動で演奏会ができないと知らされました。
予定していた日本語クラブでの開催はできず、稲山さんにも急な日程変更になりご迷惑をおかけしたのですが、冷や汗をかきながらも無事に次の日に実現することができました。
M5(高校2年生)の生徒と稲山氏
演奏終了後、自然と生徒が集まり、稲山さんに授業で習った文章を使いながら質問をしていました。生徒は日本語が通じた喜びや、聞きたいことが聞けない悔しさなどを実際に感じてくれたのではないかと思います。その気持ちが、私が生徒に一番伝えたい事であり、諦めずにこの演奏会を開催する事ができて良かったなと思える瞬間でした。