放課後、バスケ部の練習が終わった時のことでした。
「先生、誕生日おめでとう～！」の掛け声と共に私が放られた先は、学校の池の中でした。
頭の中は真っ白。胴上げをされるかと思いきや池ポチャ。魚が苦手な私にとって、数秒ではあれ鯉との共同生活は人生初…。
生徒によく聞いてみると、“流行り”だそうです。誕生日の人を水の中に入れたり、粉をかけたり、頭の上で卵を割ってみたり…。笑 日本の若者とおなじですね。その時に私も聞かれました。「日本では今どんなことが流行っているか？」と。もちろん誕生日になにをするかも聞かれましたが、他にも若者の間で流行っていることは何か、家族ではどんな事をするか、仕事を辞めたあとの趣味は何か…。生徒は日本の“今”を知りたがっていることに気付きました。
パートナーズとして派遣されるにあたり、日本文化を紹介しようと必死になっていました。書道はできるけど、茶道はできないし、着物の着付けも曖昧、どうしよう。そんな風に考えていました。しかし、日本人である私がインドネシアで生活し学校の先生方や地域の方々と触れ合うことで日本というものを知ってもらえることがパートナーズとしての立派な役目だと思いました。日本の伝統文化を伝えるのももちろん素晴らしいことですから、できることはしているつもりです。でも私は私なりに日本で感じたこと、見たことを伝えたいと思いました。それと同時に生徒がそれを望んでくれていることをとても嬉しく思います。
インドネシアで流行っているという「誕生日池ポチャ」。とても驚きましたがこれで私もインドネシア人！これを機に、より一層生徒との距離が近くなった気がします。派遣校に着任してから約2ヶ月が経ちましたが、それでも毎日が新鮮で驚くことばかりで本当に楽しいです。これからも、関わってくださる皆さんに感謝しながら学び合っていきたいです。
