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折り紙を“教えない”授業

東ジャワに派遣され、約3カ月が経ちました。本記事では日本文化紹介として折り紙を扱った授業について書きます。

派遣された当初、文化紹介として日本語を履修している全クラスで折り紙を行いました。最初は私がただ折り紙を一方的に教える講義形式で行いました。しかし、数クラスの授業を終えて思ったことは「この授業では、生徒の考える力は伸びない」ということです。

生徒は授業で私の指示を聞き、私が折り紙を作っている様子を見ていますが、少しうまくいかないと、手が止まって、私からの指示を待つようになりました。生徒は何が原因でうまくできないのか、どこで折り間違えたのか考えません。

そこで折り紙を“教えない”授業をすることに決めました。どういった授業かというと、すでに完成した折り紙をグループに1つ、2つ渡し、制限時間の間に渡したお手本の折り紙を見たり、開いたりして、作ってもらう活動に切り替えました。私のすることはお手本となる折り紙を渡し、授業の説明をすること、最後に少し振り返りすることぐらいです。

この授業を行ったところ、生徒はすぐに手を動かし始めました。生徒はうまくいかないと、友人に聞いたり、何度も折り直したり、お手本を見たりして、自分たちで折り紙を作りあげようと試行錯誤するようになりました。また、何を使ってやってもいいというルールだったので、インターネットを使って調べる生徒、折り紙を広げる様子をスマートフォンで動画撮影する生徒もいました。

最後に少し振り返りをおこない、こうした多様な生徒の取り組みを共有します。同じ教室でもこれだけ多様な取り組み方がでてくる、だから他の人と協同で学ぶことは大切だと伝えました。

今後も日本の文化を教えるだけでなく、少しでも生徒の考える力を引き出したいと思います。残り少ない派遣期間を大切にしながら、生徒と楽しく、これからも頑張ってまいります。

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こっちを向いてやっている生徒はだれもいません。

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インターネットを使うにしても、色々なリソースを用いています。彼女たちはYouTubeを使っていました。

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折り紙を終えてからの集合写真

Writer
インドネシア 東ジャワ州
庭山 恵太さん

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