赴任先は首都ジャカルタから30Kmほど離れたブカシ市にある公立の職業専門高校です。近くには日系企業の大規模工場団地があり、駐在の日本人も多いことから、親日国家インドネシアの中でも、日本文化に接する機会が多い環境にあります。専門学科は、情報システム学科、情報会計学科の他に、日本では高校の学科としてはなかなか見かけない、ホテル学科と料理学科があります。
赴任して間もなく学校内に実際のホテルと同じ機能を持つフロントや浴室などを完備した客室が新設されました。生徒たちは1年生からここで実際のホテル業務を実習し、2年生からは長期にわたるインターンシップで各地域のホテルで実践を積み、社会人として巣立つ準備を整えます。
学校内のホテルフロントと客室:エアコン・テレビ・バスタブなど設備も一流
先日、このホテル学科1年生の社会見学があり、生徒達と一緒にインドネシア有数の避暑地バンドンを訪れました。
訪問先は5つ星にランクされる一流ホテル。生徒たちはホテルの従業員に連れられて、客室やレストランだけでなく、厨房や機械設備室などホテルの裏側も見て回りました。高校卒業後、ほとんどの生徒は社会人となるため、現場従業員から直接聞く説明に真剣に耳を傾けていました。
視察の後、ホテルのマネージャーによるテーブルマナーの講習会があり、西欧料理のコースを食べる時のテーブルセッティングの基本、コース料理の順番、ナイフやフォークの使い方などを学びました。フランス料理や中国料理と並んで、日本料理について説明があり、世界文化遺産となった「和食」の拡がりを実感しました。
美味しい料理を食べて緊張感から解放され、ロビー前でのポーズは「お休みモード」になりました
個人の旅行では行く機会の少ない場所へ行ったり、学校を離れて生徒たちの別の側面を見たり、日本語パートナーズの大きな魅力を実感した一日となりました。高校で学ぶ日本語が役に立つ可能性があると思うと授業サポートにも力が入ります。