わたしが通うレクイドン高校では、全部で10クラスが日本語を勉強しています。今月はこれらのクラスで「おにぎり作り」を行いました。
事前におにぎりの中身にしたいものを考え、準備してくるように伝えておいたところ、ダントツ人気はベトナムの名物サンドイッチ「バインミー」にも必ず使われる「パテ」というお肉のペーストでした。生徒たちはインターネットで日本のおにぎりのことを調べたようで、ツナやソーセージなど日本でも人気のある中身も多かったです。また、お母さんに作ってもらった玉子焼きやひき肉の炒め物を持参する生徒もおり、これらは本当においしそうでした。
そして、付け合わせや飾りつけ用にほぼ全員が用意してきたのが、にんじんとパクチーです。色合いもよく、付け合わせにちょうどいいとは思うのですが、パクチー以外にも緑色の野菜はあるのに、全員がパクチーを選んだというのはおもしろい結果でした。余談ですが、日本では最近パクチーを使った料理が大人気なようなので、案外これは日本でも人気が出るのでは?と思いました。
わたしは、見本として三角形のおにぎりを作りましたが、生徒たちのおにぎりは星型やハート型、そして同じ三角でも「三角すい」など、かたちも斬新です。熱中するあまり、お餅のようになってしまったものも少なくありませんでしたが、満足行くまでやってもらうことにしました。
できたおにぎりは、「大きいです」「かわいいです」という習った単語を使っての品評会を行い、いよいよ試食タイムです。生徒たちが「いただきます」ということばを覚えていたのには感激しました。
わたしは、「食べる」ということに焦点を当てた文化交流に興味があります。それは、おいしくご飯を食べるということは、国や文化に関わらず誰もが幸せに感じることだからです。そして今回、楽しそうにおにぎりを作る生徒たちの姿を見ることができ、わたしもまた幸せな気持ちになりました。
10年生のオール女子クラス。動物などかわいいおにぎりが人気でした。