先日、日本のお正月休みを利用し、友人がクイニョンを訪ねてくれました。クイニョンには近代的な観光スポットはありませんが、美しい自然の名所がたくさんあります。わたしたちはその1つ「ニョン・リー」という島へ遊びに行きました。クイニョン市内からニョン・リー島へは、東南アジア一長いと言われるティ・ナイ橋を渡って行きます。その日はあいにくの曇り空でしたが、お天気のいい日には美しい海の景色が広がります。
ニョン・リー島ではハイキングコースの散策や、お寺の見学することができます。また、海岸にはたくさんの漁師さんたちが住んでいます。この漁が独特で、一般的な漁船ではなく、お椀のような丸い船に2,3人が乗りこみ、「どんぶらこ」と沖に出ていくのです。日本では見たことのないその船を見ようと海岸に降りたところ、その日は台風の影響で、かなりの荒波でしたが、ちょうど漁師さんたちが海に出ていくところでした。「もう台風は逸れたから大丈夫。波が荒いときにエビがよくとれるんだよ」とのこと。
漁の無事を祈り、さあ帰ろうと漁村の路地を通っていると、あるご家族に出会いあいさつをしました。すると、なんとお昼ご飯をいっしょに食べないかとのお誘いが!遠慮すべきか迷いましたが、日本語が堪能なベトナム人の友人が一緒だったこともあり、お言葉に甘え、初対面のベトナム人ご家族のところで、お昼ご飯をいただくことにしました。みなさん歓迎してくれて、温かくておいしい手料理をふるまってくださいました。わたしの大好きな海苔のスープもありました。海苔やエビは、もちろん目の前の海でとれたものだそうです。
みんなで何度も乾杯をし、おばあちゃんが「ここに来た人はだれでも家族と同じだから」と言ってくれました。お誘いを受けるのには少しの勇気が必要でしたが、たいへん貴重な体験をさせてもらうことができました。この日の記念写真を届けにまたご家族に会いに行きたいです。