台湾の新北高級中学(以下、新北高校)へ赴任する前に、娘の母校である順天高校を訪問して、台湾の高校で、日本語で日本の高校生に手紙を書く授業を行いたいので協力していただきたいとお願いしたところ、快く応じていただきました。同時に、先方から、今年から夏休みに台北への修学旅行を始める、今回は既に日程が決まっているので無理としても、今後継続的な交流のできる台湾の高校を探していたところなので協力してほしい、との依頼を受けました。赴任後、新北高校の校長先生にお話ししたところ賛同いただくと共に生徒の手紙も一回限りではなく継続する工夫をして欲しいと依頼されました。
日本語の手紙についてカウンターパートの先生に相談したところ、一部の生徒を除いて手紙を書ける日本語レベルではないとのこと。順天高校の了解を得て希望者に交流シートを書いてもらうことにしました。交流シートは名前、性別、趣味、希望するSNSとそのID等、メッセージの5項目としました。メッセージは原則日本語または英語とし、敢えて書式例は用意しませんでした。順天高校の生徒にありのままを伝えて、それを受け止めてほしい、そんな思いからでした。
第二外国語として日本語を学ぶ2年生139名のうち40名が書いてくれました。生徒の書いたメッセージを読んで胸が熱くなりました。上手な日本語ではありません。しかし絵を活用したり、英語と日本語を使ったりして、何とか思いを伝えたいという熱意が溢れていました。ある生徒は「Myにほんご is not すごい」と書いていました。
3月下旬、順天高校の理事長が新北高校の校長先生を訪問され、両校の継続的な交流と、順天高校の研修旅行時には故宮博物館で両校の生徒が交流することが決まりました。40名の熱い思いが書かれた手紙を理事長に託しました。現在、交流の相手を決めるマッチングが進んでいます。今後詰めなければならない細目も多いですが、微力ながら私もお手伝いをしたいと思います。