タイの高校で日本語を教え始めて、早いもので、もう3週間が経ちます。
5月22日の赴任時は、自己紹介の後、授業の進捗状況が分からないまま、タイの日本語担任(CP)の先生から、「教科書のこのページを読んでください。」などと言われ、緊張と教室内の熱気もあり、汗だくだくでした。今でも授業中の暑さはひとしおで、やはり汗は止まらず、授業に慣れないこともあり、戸惑いの毎日が続いています。
私は教員経験がなく、これまで大人を相手に仕事をしてきたので、先生から時々「日本語は易しく、ゆっくり話してください。」のお叱りを頂きます。
時として「ヌン1、ソーン2、サーム3」の覚えたタイ語は出てきます。しかし、先生から、日本語の授業ですから、「日本語で話してください。」と、また、注意を受けてしまいます。生徒の皆さん、先生!67歳の新米でスミマセン。
授業は生徒の「皆さん、起立。先生おはようございます。」と実にさわやかな挨拶で始まり、終わる時も「皆さん、起立。先生ありがとうございました。」とともに「また、明日よろしくお願します。」と、気持ちのいい挨拶で終わります。
初めの頃は、冷房のない学校食堂に閉口しましたが、今では生徒とともに、暑い中で、話しながら食事するのが楽しみの一つになってきています。
日本で67年間、いろいろ経験してきたつもりでしたが、タイの生徒の明るい笑顔と真剣な授業態度に接するという、日本では得難い経験をさせて頂き、教えられ、気付かされることも多く、こんな素敵で、仲のいい、元気な生徒に囲まれている自分は最高の幸せ者だと思えてきました。
自らの意志でタイを選び、日本語パートナーズに応募したので、初心を忘れることなく、生徒の喜ぶ笑顔が、私の最大の支えであり、報酬になっています。