7月、タイの三大祭のひとつ、ろうそく祭りがウボンで行われました。
陰暦8月から約3ヶ月間、僧侶たちは寺にこもり、修行に励みます。昔は、勉強のための光源として僧侶にろうそくを捧げました。
いまでもこの風習が受け継がれ、祭りの前には多くの人々が寺に集まり、ろうそくを作ります。ろうそくを作り、献上する行為により、賢く、将来が明るくなると言い伝えられています。
私もお寺でのろうそく作りに参加しました。
お寺では、子供からお年寄りまでたくさんの人がろうそく作りに励み、座る場所が無いほどでした。
地域の身近な伝統行事として親しまれ、受け継がれていることが伺えます。
パターンを切り出して作るもの
このように、パターンからろうそくを切り出し、貼り付けて装飾をするものや、大きなろうそくから掘り出した彫刻、小さなろうそくを集めて竹の周りに結ぶ伝統的な形のものなどがあります。
祭り当日は、意匠を凝らしたろうそくを載せた、たくさんの山車がパレードに参加し、コンテストも行われます。
また、この祭りの時期だけに見学が許されるカムプン(Khampun)では手織りのウボンシルクの工程を見学させてもらいました。
糸を作る蚕の成長過程に始まり、蚕が糸を出しているところ、その繭を茹でて糸を作るところ、そしてその糸を使って布を織るところまで、職人さんの仕事を間近に見ることができます。
由緒ある貴重なシルクの展示もあり、作られた背景や長い制作期間(構想に3年半、織るのに8ヶ月かかるものもあるそうです)についてのお話も聞けました。
中庭では様々な種類のタイダンスも披露され、地域の伝統を守り、伝えていこうとするウボンの人々の意志がひしひしと伝わってきました。
この時期にしか見られないお祭りに参加し、大変貴重な体験となりました。
また、それ以上に地域の人々の想いにたくさん触れることができ、ますますウボンが大好きになりました。