ムスリムの義務の一つである“断食(ラマダン)”期間の約1ヵ月が明けると、みんなお待ちかねの“断食明け(ハリラヤ)”となります。
ハリラヤは日本でいう“お盆”や“お正月”に似ています。ハリラヤに向けての準備が2週間前ぐらいから始まり、スーパーや屋台なども賑わい始めます。
学校では、ハリラヤに向けて『ハリラヤカード』を授業で作りました。学生が作るカードは色鮮やかで絵がとても上手です。また多くの生徒が“クトゥパ”と“プリタ”の絵を書きます。
クトゥパ
ココナッツの葉に米を詰めて茹でたハリラヤの時に食べるごちそう。飾りとしてリボンで作ったクトゥパが町のあちこちで見られます。
プリタ
亡くなった親族が家に戻るために、家の周りに明かりを灯す時に使います。日本のお盆に似ています。
ハリラヤの日まであと2日。みんなハリラヤを家族と過ごすため家に帰ります(ハリラヤ休み)。家に帰る日、ラマダン明けの日に生徒や先生と会えないので、一人一人「スラマッハリラヤ!(ハリラヤおめでとう)」と言いながら“サラム(握手)”をしてお別れをします。
ハリラヤの時はオープンハウスと言って、親戚や近所の人が家を訪ねます。その時、まずは沢山のお菓子でおもてなしをします。色んな味のクッキーやケーキがあるのでとても悩みますが、結局気になって全種類食べちゃいます。 そして夜には、花火や爆竹がいたる所で突然始まります。夜中にいきなり爆竹が鳴るので本当にビックリします。
ハリラヤ休みが明けた後、学校でハリラヤのパーティが開かれました。みんな新しい服を着て、生徒と先生全員でハリラヤをお祝いします。とにかく沢山食べ、みんなとお喋りを楽しみます。
今回、人と人との繋がりを大切にして、みんなで楽しんでお祝いする『ラマダン』と『ハリラヤ』を経験することによって、イスラム教の人達にとってとても大切な日であることがよくわかりました。