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ハリラヤおめでとう

ムスリムの義務の一つである“断食(ラマダン)”期間の約1ヵ月が明けると、みんなお待ちかねの“断食明け(ハリラヤ)”となります。
ハリラヤは日本でいう“お盆”や“お正月”に似ています。ハリラヤに向けての準備が2週間前ぐらいから始まり、スーパーや屋台なども賑わい始めます。
学校では、ハリラヤに向けて『ハリラヤカード』を授業で作りました。学生が作るカードは色鮮やかで絵がとても上手です。また多くの生徒が“クトゥパ”と“プリタ”の絵を書きます。

クトゥパ
ココナッツの葉に米を詰めて茹でたハリラヤの時に食べるごちそう。飾りとしてリボンで作ったクトゥパが町のあちこちで見られます。

プリタ
亡くなった親族が家に戻るために、家の周りに明かりを灯す時に使います。日本のお盆に似ています。

クトゥパとプリタの写真
左:クトゥパの飾り 右:プリタ
学生が書いたハリラヤカードの写真。「ハリラヤおめでとうございます」「ハリラヤたのしんでね」と書かれている
窓に貼られた学生が書いたハリラヤカードの写真。「ハリラヤおめでとうございます。2017年」「ハリラヤ楽しんでね」と書かれている
学生によるクトゥパとモスクのイラストが描かれたハリラヤカードの写真
学生が作ったハリラヤカードを学校中に貼りお祝いモード

ハリラヤの日まであと2日。みんなハリラヤを家族と過ごすため家に帰ります(ハリラヤ休み)。家に帰る日、ラマダン明けの日に生徒や先生と会えないので、一人一人「スラマッハリラヤ!(ハリラヤおめでとう)」と言いながら“サラム(握手)”をしてお別れをします。

校庭でハリラヤ休みの挨拶をしている写真
先生とスラマッハリラヤ
校庭でハリラヤ休みの挨拶をしている写真
学生同士でスラマッハリラヤ!!

ハリラヤの時はオープンハウスと言って、親戚や近所の人が家を訪ねます。その時、まずは沢山のお菓子でおもてなしをします。色んな味のクッキーやケーキがあるのでとても悩みますが、結局気になって全種類食べちゃいます。 そして夜には、花火や爆竹がいたる所で突然始まります。夜中にいきなり爆竹が鳴るので本当にビックリします。

ハリラヤで配られた15種類のお菓子の写真
お菓子の数々。どれもおいしい!!
道路に置いた爆竹に耳をふさぐ男性と子供の写真
爆竹がうるさくて誰もが耳を抑える

ハリラヤ休みが明けた後、学校でハリラヤのパーティが開かれました。みんな新しい服を着て、生徒と先生全員でハリラヤをお祝いします。とにかく沢山食べ、みんなとお喋りを楽しみます。

校庭で開かれたハリラヤ休み明けのパーティの写真
ハリラヤのパーティは夜の8時〜12時までありました。次の日も学校はあるけど、みんな気にしません。

今回、人と人との繋がりを大切にして、みんなで楽しんでお祝いする『ラマダン』と『ハリラヤ』を経験することによって、イスラム教の人達にとってとても大切な日であることがよくわかりました。

Writer
マレーシア ジョホール州
大西 香織さん

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