ミンガラバー、今回はミャンマーの代表的な庶民の味を紹介します。
その1《モヒンガー》
ミャンマーの国民食ともいうべき麺料理。街の食堂や屋台で出されていて、日本のそうめんに似た米の麺と、ナマズなどをベースにいろいろな食材でダシをとった、濃厚なスープが特徴です。トッピングはせんべい状の硬めの天ぷら、アヒルのゆで卵などで、好みで香草、トウガラシを添え、仕上げにライムを絞ります。見た目はシンプルですが、案外手がこんでます。スープはどろりとして、日本のモツ煮込みの汁をマイルドにしたような食感です。慣れないと独特の臭いがありますが、逆にそれがやみつきになるかも。麺の量は少なめなので、普通は軽い朝食として食されますが、この店は朝夕の2回出してます。簡素な店構えですが味で勝負、この界隈では評判のモヒンガー専門店で、いつも繁盛している様子がうかがえます。
その2《ミャンマー風「おかず」~・ヒン》
こちらは日本の定食に近いものですが、白いご飯と一緒に出されます。ミャンマーでは、この形態の店が一番多いように感じます。他のアジア諸国では、あまり見かけないような独特の料理です。食堂の店頭や屋台には、金物のボールにいろいろな調理ずみの「ヒン」と呼ばれる「おかず」が入っていて、好きなものをチョイスすると、白いご飯とともに皿に盛られて出てきます。一般的なものは、「チェッター・ヒン」(鶏肉のおかず)、「ワッター・ヒン」(豚肉のおかず)、「ンガー・ヒン」(魚のおかず)などです。見た目は、この「ヒン」が油の中に浮いているようで、ちょっと日本人には苦手かもしれません。但し肉や魚は他の食材などと一緒に油で煮込んであり、この油にも旨味がしみ込んでいるので、これもご飯にかけます。ちなみに旅行者に一番のおすすめは「バズン・ヒン」(エビのおかず)です。
ミャンマーに行かれたら、この代表的料理二品を、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。