台湾北部、台北市の南に隣接する新北市板橋に所在する“華僑高校”で活動しています。
校名の通り、所謂“華僑”(Overseas Chinese)の子女教育を目的に1955年に設立された高校です。
現在は地元の子供達も通う普通校になっていますが、今日でもインドネシア、タイ、ベトナム、フィリピン、日本など多くの国々からの華僑子女が全校生徒の約1/3を占める国際色豊かな高校です。
校内では様々な言語が聞かれ、華僑子女の多くは英語が堪能です。また、華僑子女だけを対象とする中学校を併設すると共に、華語が話せない子供達の為に華語教育専門クラスもあり、中学、高校に進学する為のサポートをしています。
こうした生徒達の殆どは母国の親元を離れて校内の学生寮で生活しています。本校に通っている目的は様々なようですが、その多くは華語と中華圏の文化を学ぶことのようです。12歳の幼い生徒に「寂しくない?」と聞くと「同じ国の人もいるので大丈夫」と話してくれました。やはり同郷の仲間と母国語で話す時が一番和むようです。
そうした生徒達を見ていると世界中で活躍している華僑のエネルギーの一端を感じます。
日本語教育はCP(カウンターパート)でもある一人の専任教師が1年生(7クラス)、2年生(3クラス)を対象に1週間に20コマの授業を行っていて約200名の生徒が学んでいます。
1年生は全生徒が日本語の基礎を学習することになっている為、1年生のクラスは10週間ごとに年4回入れ替わり年間延べ500名以上の生徒が日本語を学んでいます。
2年生は選択で約60名の生徒が1年間を通して学んでいます。選択語学は他にフランス語だけなので日本語教育には特に力が入っています。その為にCPは大忙しです。
そんな様々な生徒が集う高校での活動も3ヶ月が経ち、最近は多くの生徒や先生方から日本語で「野村先生」と気軽に声を掛けて頂けるようになり大変嬉しく思っています。
世界に羽ばたく人材を育成する本校で日本の素晴らしさを伝えていきたいと思っています。