今回は、チンホアイドゥック高校で実施した「日本のお正月」を紹介したいと思います。
その前に、ベトナムにもお正月がありますが、旧暦のため今年は2月中旬ごろが旧正月にあたります。この時期には日本と同じく、田舎へ帰って家族と過ごす人が多いです。一大イベントとあって、私も先生方や友人などから、「旧正月には日本に帰るの?」「何をするの?」と何か月も前からよく聞かれました。
そんなお正月文化のあるベトナム。授業の前半に日本のお正月の過ごし方を紹介し、その後は「何か形に残るものを作りたい」と思い、10年生(高校1年生)では年賀状、11年生ではお守り、12年生ではお守りと絵馬を作りました。
まずはクイズ形式で家に飾るもの、食べ物、出かける場所、もらえるものなどを紹介しました。初詣やお年玉はベトナムにもあるようで、特にお年玉の平均金額を紹介したところ、どのクラスも「そんなにもらえるの!? いいな」と若者らしい反応があり、とても賑わいました。
今回の授業で印象に残ったことが2つあります。
1つ目は、「家族や周りの人を大切にする習慣」です。お守りを作るときに、願い事を書いたのですが、そこには「かぞくがしあわせになれますように」の言葉。それも多くの生徒が書いているのです。私がベトナムに来て以来、至る所で人の温かさを感じており、素晴らしい文化だと尊敬しています。そんな優しい生徒の想い。全員の願い事が叶ってほしいです。
2つ目は、なんと12年生の授業が突然最終回を迎えたことです。受験や学校の判断等のようで、カウンターパートの先生も私も授業当日に知りました。2年半勉強してきた生徒も残念そうでしたが、それでも最後までお守りを作り、絵馬にはこれからの抱負を書いていました。大学合格や海外留学など、受験生らしい言葉が並びました。半期という短い時間でしたが、日本語の授業を通じて、1つでも多くのものが生徒の心に残り続けてほしいです。
受験生らしいお願いごとです。大学にも合格し、日本にも留学してほしいです。