私はタイに派遣されるにあたり、派遣校が日本文化紹介を期待していることもあり、できるだけ多くの文化を紹介することを目的として準備をしてきました。中でも、私の故郷の青森のねぶたを生徒たちと一緒に踊るのが夢でした。
青森ねぶた祭りは、8月3日から7日まで行われます。私が派遣されているノンシーウイッタヤ学校で、昨年8月に夢を実現する事ができました。まずパワーポイントで青森の場所を教え、名所である弘前城や有名な温泉酸ヶ湯を紹介しました。そして、特産物のりんご、ホタテなどや、それを使ったお菓子やジュースなどの紹介もしました。
次はYouTubeでねぶた祭りをタイ語で紹介しているものを上映しました。これは生徒にとって分かりやすく、いい感じでねぶた祭りの導入ができました。そしてねぶた祭りの動画を見てもらいました。生徒たちは力強い太鼓や軽やかな笛のお囃子(はやし)に合わせながら、「ラッセラー、ラッセラー、ラッセラッセラッセラー!」と叫びながら生き生きと踊っている跳人(はねと)たちを興味深く見ていました。
いよいよ、衣装を着て踊ります。花笠は実物大の物ではなく、カチューシャにつけた小さい花笠を頭につけ、私の「ラッセラー」の掛け声に合わせて、生徒たちと一緒に踊りました。
最高に楽しかったです。
もう一つ、青森の伝統のこぎん刺しを紹介します。こぎん刺しは、津軽地方の農民の知恵から生まれた幾何学模様の刺繍です。バンコクに来て、私は時間があるとこぎん刺しをしていました。
ある時、これを小さくシンプルにしたら生徒たちもできるのではないかと思い、コースター作りの準備をしました。早速日本語クラブの生徒たちに打診したところ、半数の生徒たちが挑戦しました。
1月に入って、一人、二人と完成する生徒が出てきました。
満足げです。
「日本のファン」のみならず、「青森のファン」が一人でも多くできることを期待してやみません。