最新情報はこちら 最新情報はこちら

雨季の学校生活

インドネシアの季節は日本と異なり、乾季と雨季の2つしかありません。一般的に雨季は11月~3月までと言われており、派遣地域のスマランでも、雨季の季節は毎日夕方から夜にかけてスコールがよく降ります。そんな雨季の季節に日本語パートナーズ(NP)の活動をしていく中で、最も大変だったのが、「洪水」です。実は、私の派遣校スマラン第10国立高等学校(SMAN 10 Semarang)は洪水で有名な学校なのです。学校は、スマランの中でも海の近くに位置しており、地盤も低い地域と言われています。ですから、毎日雨が続くと川の水などが氾濫して、学校周辺はもちろん、学校の中にも水が溜まってしまい洪水になってしまうのです。

日本語パートナーズ インドネシア 中部ジャワ州 通常の学校風景 いつもの中庭のバスケットコートの様子
通常の学校風景
日本語パートナーズ インドネシア 中部ジャワ州 洪水で浸水したバスケットコートの様子
洪水時の学校風景。
校庭はまるで湖のようです。

通勤時に、初めて洪水を目の当りにした際はとても驚き、「どうしよう。汚い水の中を歩きたくないなぁ。」と、戸惑いました。しかし学校に着いてみると、生徒や先生は焦る様子はなく、むしろ楽しそうにはしゃいでいたのです。まるで湖のような校庭では、生徒は船を浮かべて遊んでいたり、魚釣りをしたりして楽しんでいました。

日本語パートナーズ インドネシア 中部ジャワ州 洪水で浸水した中庭にラジコンの船を浮かべて遊ぶ男子生徒
リモコンで船を操作している様子。
日本語パートナーズ インドネシア 中部ジャワ州 洪水で浸水した中庭にラジコンの船を浮かべて遊ぶ男子生徒
休み時間になると、生徒たちは船を浮かべて遊びます。楽しそうです。

生徒たちは洪水に慣れた様子で、とてもたくましく見えました。
また洪水で校庭が使えない時に問題となるのが体育の授業ですが、体育の授業は廊下でしています。廊下で筋トレやマット運動、ランニングをしていました。授業中にも関わらず、廊下を全力で走る生徒たち。一生懸命に筋トレをする生徒たち。これも、今では日常の風景となりました。

日本語パートナーズ インドネシア 中部ジャワ州 洪水をものともせず体育の授業の筋トレに励む生徒たち
体育の時間の様子。廊下で筋トレをしています。

最初は、洪水なんてありえない!汚い!と思っていた私ですが、あまりに毎日続くため、私自身も、「生徒と一緒に洪水を楽しもう。」と、思うようになりました。そうする事で自分自身もストレスに感じなくなり、約1か月間の洪水(2月は一番酷くて、毎日洪水でした)を乗り越える事ができたのではないかと思います。

日本語パートナーズ インドネシア 中部ジャワ州 洪水 浸水をものともせず走るバイク
学校の前の道路。まるで川を通っているようでした。
日本語パートナーズ インドネシア 中部ジャワ州 浸水した校庭を泳ぐ蟹
校庭を泳ぐカニさん。魚やカニがいるのも、いまでは日常の風景となりました。

派遣期間中に、派遣校SMAN 10 Semarangの名物「洪水」を経験できて、私自身にとっても忘れられない思い出となりました。

日本語パートナーズ インドネシア 中部ジャワ州 足元を水に浸して『洪水』の記念撮影
Writer
インドネシア 中部ジャワ州
島 章恵さん

インドネシアの記事

よく読まれている記事

PAGE TOP