この文章を書いている今日3月1日は今年のマカブーチャー(万仏節)で、派遣校の先生方と一緒にプッタモントンへ行って、お坊さんに食べ物や日用品をお渡ししてきました。そして、これが派遣校での日本語パートナーズとしての最後の活動になりました。
皆様は、『曼荼羅』という言葉を聞いた時、何を思い浮かべますか。仏教、仏陀、蓮の花……如来様を中心に、仏教の教えで尊ばれる方々が上下左右対称に配置されて描かれた様な、細やかな図案の四角い絵を思い浮かべるのではないでしょうか。
地図でバンコクを見ると、その曼荼羅が西のナコンパトム県境に見つけられます。『プッタモントン』という名の公園で、その意味は【仏陀の曼陀羅】だそうです。約40haの広大な敷地内は草木に満ち、中心には世界で最も高い仏像があります。菩提樹や修行の場が、曼荼羅さながらに園内に配置され、その緑豊かな中を、オレンジ色の僧衣を纏ったお坊さんがゆったりと歩いていたりします。
そんな実物版曼荼羅『プッタモントン』の前には、バンコクで一番美しいと言われているウイッタヤーン通りが、約4kmまっすぐに伸びています。通りには仏教上の神聖な鳥“スパンナホン”が飾られ、通り自体がまるで公園の様です。中央分離帯は濠のような造りをしており、噴水が流れ、蓮が咲き睡蓮が浮かんでいます。この通りは、プッタモントンへ向かう表参道の様な道なのです。そして、その通りから水田を挟んで見えるのが、派遣校でした。
派遣校には、プッタモントンの名が冠されています。土地柄もあり、仏教が盛んなタイに於いても仏教行事がより多くあるとの事で、今迄数々の行事に参加させて頂きました。
今朝は、泊まり込んで修行をする生徒に付き添ってプッタモントンに何泊かした事等を、懐かしく思い出していました。振り返れば、決して楽な事ばかりではなく、まさに曼陀羅の様に様々な事がありました。そんな日々ともお別れ、感謝を抱えて帰ります。