私の学校からは遠くに台北101が見えます。運動場を横切って第二外国語選択の1年生の教室に向かいます。
私の学校のカウンターパート(CP)の先生は非常勤の為、授業日のみに来校します。また、学校では週に一度、2時間続きの授業もあります。生徒と先生は、私に何を望んでいるのだろう、私に何ができるのだろうと問い続けた9カ月でした。 学校では、ダンスコンテストやクラス対抗リレー、バレーボール大会、合唱コンクールなどの活動が組まれ、生徒たちは練習しながらお揃いのTシャツを作ったり応援カードを描いたりし、クラスの成長の日々を積み重ねています。「青春だなあ!」とつくづく思います。また、教育を通じて生徒の成長を助けられる教師という仕事はいいなあと思うのです。
生徒と共に考えたいこと、紹介したい日本がありました。
後期は、形容詞の学習で開南大学の陳姿菁先生とCPのR先生と3人で動物との共生をテーマに授業を組み立てました。中国語でディスカッションしながらキーワードを日本語にしていきました。「テーマのある日本語授業」は私の取り組みたかった授業です。先に言語在りきではなく、テーマから生徒が言語を生み出す。知りたい言語を日本語にして伝える。母語でテーマを深める。
また、合唱コンクールで中国語で歌われたアンジェラ アキさんの「手紙」について考える時間を持ちました。どんなフレーズが心にとどく? 好きなフレーズは? その理由は? と問いかけ、グループでシェアします。一番多かった好きなフレーズは「自分の声を信じ歩けばいいの」でした。未来に向かって自分を信じて歩きたいという生徒の声。私の声。
任期は残り1カ月余り。今日は、浴衣体験もしました。5月の折り紙は「こどもの日」。
最後の日本文化紹介は群読です。グループで詩を選びます。使う詩集は、台湾で生まれた詩人、工藤直子さんの「のはらうた」。どんな野原の住人が選ばれるのでしょうか。楽しみです。