私の赴任先の学校では毎日、朝礼をします。
毎朝そこで生徒と顔を合わせ挨拶を交わすのですが、ある日同じように朝礼に行くと、生徒が人参とキュウリを持って並んでいました。
調理実習かな??と思いましたが人参とキュウリ……
何を作るのか全く予想できません。
なので生徒に聞いてみました。
私 「今日は人参とキュウリで何を作りますか??」
生徒「野菜は花になります」
私 「……?なりませんよ???」
全く理解できない私にゆっくりと説明しなおしてくれました。
生徒「野菜を少し切りますね。少しずつ切ると花の形になります」
なるほど!! 野菜の飾り切りをするようです。
飾り切りの技術を使ったものをタイではよく見かけます。
フルーツや野菜はもちろん、土産用に売られている花の形の石鹸や
ウボンラーチャターニーで7月末に行われるロウソク祭りの山車もその一つです。
その飾り切りの技術をタイでは家庭科の時間に習うようです。
家庭科の時間がちょうど空き時間だったので先生方に許可をいただいて、授業に行って来ました。
「先生もどうぞ!」
とナイフと野菜と飾り切りの写真を用意していただきスタート!!
しかし、誰も教えてくれません。生徒は自分の作品に必死です。
なるほど、「見て学べ」ということか……
と見よう見まねで切り始めると、なかなか思うように切れません。
悪戦苦闘しながらも作っていると、たまに生徒が「先生上手です」と声をかけてくれます。
が、やはり自分の作品に夢中です。
そんなこんなで、50分の授業はあっという間に終わってしまいました。
私の作品はこちら
うーんなかなか難しい……。人参の花は間に合いませんでした。
生徒たちは花も完成させ、葉っぱも細かい飾りが入っています。
さすが!!!
学ぶ教科は同じでも、場所国や地域によって内容が違うんですね。
タイならではの経験ができ、とてもいい時間を過ごさせてもらいました。