8カ月の日本語パートナーズとしての生活が終わりました。今となっては幻のようです。
任期は限られた時間なので、私は「残す」を一つのテーマとして活動してきました。
カウンターパート(CP)の先生には、依頼のあった絵カード・文字カード・ワークシートを作成。生徒には、手元に残るものから記憶に残るものまで、授業でなにかしらの「お土産」を持って帰れる工夫を。
その中でも一番大きく残せたものは、日本語教室の壁の絵です。
赴任してすぐに「これが、舞さんのプロジェクトです!」とCPの先生から教室の壁に絵を描くことを依頼されたときには、二つ返事をしたものの、不安もありました。でも自分を信じる力と、日本語パートナーズ(NP)同期の力を借りて、一面が完成。
はじめは一面だけの約束でしたが、最終的には外の壁と、教室内の他二面にも、日本の夏を除く四季を描くことに。「秋」は一年生(中学1年生)の「手」を借りて、一本の紅葉した木を教室に誕生させました。常夏のマレーシアの生徒たちからすると、葉が緑色でないことが不思議だったようで、作品を通じて自然と日本を伝える機会となりました。
今回のこと以外でも生徒の目線がとても面白く、この8カ月間で私自身も改めて日本を見つめ直すきっかけになりました。
「日本語が上達しますように!」と念じて描いたので、きっと皆の語学力もあがることでしょう!
今すぐでなくても、いつか生徒たちの中に残した日本のカケラが繋がり、何かのきっかけになってくれたら嬉しいです。そして、私もたくさんのものを貰ったのでここでの経験を糧に進んでいきたいと思います。