Kumusta po kayo?(お元気ですか?)
私は日本語パートナーズ フィリピン5期の久保田信一です。
生徒たちからは“くぼしんせんせい”と呼ばれています。
早いものでフィリピンに来てから3ヶ月が過ぎました。もうすぐ折り返し地点です。
フィリピンの高校は、午前の部と午後の部の二部制をとる学校があり、私の派遣されている学校もこの二部制をとっています。朝は5時から夜は7時まで授業をしています。
そんなフィリピンの高校での日本語授業はというと、なんと教科書がありません。
「じゃあどうするの?」って思いますよね。教科書は、なんと生徒自身が作っていくんです。
この教科書はいわゆるポートフォリオのようなもので、enTree Book と呼ばれています。古雑誌を再利用して、授業で使ったワークシートや学んだことを生徒自身がまとめていきます。
私はこの「世界にひとつだけの自分の教科書を自分で作っていく」という光景に、とても感銘をうけました。生徒たちのクリエイテビティによって彩られたenTree Bookは、どれもとても美しいです。
想い想いに装飾されたenTree Bookたち。
実際の授業はというと、いきなりカウンターパートの先生と私の会話から始まったりします。
そして生徒はその内容を既習の範囲から推測します。この時も生徒は間違いを気にせず、どんどん発言します。
先生が新しい表現や情報を確認した後、生徒たちはその表現を使って会話練習をします。
そのあとに発表する時間があるのですが、私の派遣校の生徒はとにかく発想力が豊かで、アレンジを効かせてきます。このアレンジがとてもユニークで、毎授業がショートコントの発表会みたいになっています。
私も先生も、生徒もみんな、お腹を抱えて笑ってしまいます。 言語の学習は簡単ではありませんが、こうやって皆で楽しみながら日本語を学習しています。