皆さんは、川から赤い火の玉が浮かび上がるお祭りをご存知ですか?
これはバンファイパヤナークと言われるお祭りです。日本語では、ナーガの火の玉祭りと言われています。私の派遣地、ノーンカーイ県ポンピサイでは、このバンファイパヤナークが有名です。このお祭りは、オークパンサーと呼ばれる日にあります。それは、旧暦の11月の満月の日です。今年は10月24日でした。
火の玉は2~300m程の高さまで上がり、消えていきます。大きさは様々で、テニスボールくらいのものからバスケットボールくらいのものまであります。数は、年によって異なり、全く見られない年と、多くて100個前後まで見られることもあるそうです。
今年はどうかと言うと、、、
一個も見られませんでした(笑)。
火の玉が観られる数は、毎年減少してきているそうです。それは、メコン川上流の中国で川の水量の調節を行うようになり、川の環境が変わったのが原因だと言われています。
この、バンファイパヤナークには、言い伝えがあります。オークパンサーは、カオパンサーの日から約3か月間の、僧侶が厳しい修行が終わる日であり、この日は、ブッダが天国から帰ってくる日であると言われています。昔この日に、ブッダは、天国、この世、地獄の人々全員が見える魔法を使い、人々は盛大にお祝いをしました。そこで、蛇神のナーガもお祝いしたいと考え、火の玉をとばして、花火のようにしたのが、このバンファイパヤナークのはじまりであると言われています。
お祭り当日は、たくさんの屋台が街に並び、川沿いには歩けない程人々が集まり、いつものポンピサイの街とは全く違う雰囲気が味わえました。メコン川には、ブッダやナーガの形をライトで飾ったルアファイ(火の船)と呼ばれる船が流れ、花火が打ち上げられました。また、空にはランタンも飛ばされ、火の玉が見えない気晴らしにランタンをみんなで見上げました。
気になる方は、ぜひ調べてみてください。