皆さんは台湾で有名な日本人「八田與一さん」をご存知ですか。私も日本語パートナーズとして台湾に派遣されるまで全く彼のことを知りませんでした。
日本統治時代の1920年に、台湾南部にある広大な不毛地帯であった嘉南平原の農業灌漑を主な目的として建設が開始され、1930年に完成した烏山頭ダムは完成当時、東洋一の規模を誇ったダムでした。そして完成後、周辺一帯は台湾最大の穀倉地帯となり、農民たちは歓喜したそうです。このダムを建設したのが、日本人水利技師の八田與一さんです。 現在は台南市官田区に位置している烏山頭ダムですので、「台南に派遣されながら烏山頭ダムを訪れないわけにはいかない!!」と思い、春節の休みを利用して見学に行ってきました。
現代ほど発達した機具のない時代にこれほどまでに広大なダムをつくりあげた功績は本当にとても偉大です。
ダムまでの道のりでタクシーの運転手のおじさんが官田の名産「菱角(リンジャオ)」の育ち方について教えてくれました。菱角はちょび髭のような形の黒い殻に覆われた栗のようにホクホクとした食べ物です。とっても不思議な育ち方をするようでおじさんの話によると……蓮のように池や沼に生える水草の菱の茎からお昼の3時頃に数時間だけ白い花が咲きます。その花は再び池に向かって伸び、そこに菱角が生るそうです。
南部の名産菱角を食べに、台湾で尊敬される日本人「八田與一さん」が建設した烏山頭ダムの見学に、ぜひ台南へ足を運んでみてください。