こんにちは。ベトナムのバリアブンタウ省に派遣されている石井です。
ブンタウ市の高校2校で日本語パートナーズとして活動しています。
今回はブンタウ市内にあるクジラ寺について紹介します。
今住んでいるブンタウのアパートから歩いて10分ほどの交差点の角にあるのが、クジラのお寺ことタンタム廟です。観光スポットになっていて、よく大型バスが停まっています。
ブンタウは南シナ海に突き出た半島の突端にある街で、昔から漁業が盛んなところです。クジラは漁師たちの海難事故を防いでくれるご利益があるそうで、タンタム廟の祭壇裏にクジラの骨が祀られています。
ある日の夕方、クジラ寺の前を通りかかったら、派手なシンバルと太鼓の音が聞こえてきました。覗いてみると、境内で獅子舞をやっていました。以前見たことのある中国の獅子舞と同じような感じです。舞の最後に2匹の獅子の口から現れた幕には、漢字で「国泰民安」「風調雨順」という文字が書かれていました。
後で調べてみたら、獅子舞が行われたのは満月の日でした。ベトナムでは、陰暦の新月の日と満月の日は、菊の花やお供え物を祭壇に飾り、祈りを捧げるのだそうです。そんな日の朝、市場脇の路上ではお線香を売っています。きっと獅子舞も満月の日に関係したイベントだったのでしょう。
ベトナムでは、テト(旧正月)、中秋節などの大きな祝い事だけでなく、陰暦が今も日々の暮らしに息づいているようです。