こんにちは!遂に、赴任地で書く最後の記事となりました。
最後は、私がここで伝えることができたこと、得たことについてお話しします。
私たち“日本語パートナーズ”(NP)は、赴任地の人々に日本の文化を伝えて、日本のファンを増やす、という目標を持っています。加えて、現地の文化に親しみ、現地のファンになることも期待されています。
私の学校では、もともと日本が好きで日本語を選択する生徒が多く、私よりも日本文化に詳しい人もいました。正直、私は手先が器用ではないので、折り紙やあやとりは苦手でしたし、これまで書道や武道にも多く触れてきませんでした。そんな私ができたことは、日本語を「コミュニケーションの手段」として活用してもらうことでした。
赴任当初は、日記交換や小テストの添削にコメントを付けてやりとりをしていました。今でも、任意で続けてくれる生徒がいます。また、少しずつ日々の会話で積極的に日本語を使おうとしてくれる生徒が増えてきました。
ある時、赴任校のインドネシアにある姉妹校に、NPが派遣されていることを知りました。コンタクトを取って、それぞれの学校の生徒との間で年賀状交換をしました。
また、とてもありがたいことに、私の友人が赴任地のウタイターニーまで会いに来てくれることも多くありました。
これまでに学校を訪問してくれた友人は7人です。そのうち2人の母語は日本語ではありませんが、内閣府の青年国際交流事業で私と知り合い、日本に渡航した経験もある友人でした。日本が大好きな生徒達にとって、彼女たちは憧れの存在となりました。
日本語を使って日本人の友だちができる。日本語を使って日本語を勉強している世界中の人と友だちになれる。
そんな「言語を学ぶ本質」を、この活動期間中に伝えることができました。
一方で、私自身もタイ語を使うことで、職員室のみんなと打ち解け、町の人に顔を覚えてもらい、あたたかい気持ちで滞在することができました。
言語は「科目」以前に、より良い関係やコミュニケーションを作るための「道具」であるという実感を得られた瞬間です。