中学生の頃、アメリカの音楽に興味を持ちカリフォルニア州への短期交換留学の経験があった私は、カリフォルニア州への強い憧れから大学を休学してロサンゼルスへ留学しました。そこで私の未来を大きく左右したのはアメリカ人ではなく、タイ人との出会いでした。彼らは私にとって初めてのタイ、タイ人。彼らとの出会いをキッカケにタイへの興味が沸いた私は、帰国してすぐにタイへ旅行してタイが大好きになりました。「彼らが日本人の私にタイを教えてくれたように、私もタイ人に日本を教えて好きになってもらいたい」という思いで、この日本語パートナーズに参加しました。
はじめは、タイ語も全く話せなければ、日本語教育の資格も持っていなかったのであまり自信がありませんでしたが、活動の中で少しずつ私に出来ること・出来ないことが見えてきました。そのため、「自分に出来ることを」を軸に10か月間、全力を尽くしました。
最後の授業が終わった日、赴任当初と現在を振り返ってみました。日本語で挨拶をしても逃げていた中学生は、私を見つけると跳び寄って来て日本語で「おはよう!」と、言ってくれるようになったし、高校生は日本への興味が大きく膨れ上がり、毎日日本についての質問を投げかけてくるようになりました。仲が良い先生や教育実習生は、「あなたの地元、北海道へ行ってみたい」と言い、年明けに本当に行ってくれました。
「生きている限り出会いは四方八方そこら中に広がっています。その出会いを一つひとつ大切にしていれば楽しい未来があります。まずは目の前の家族と友達を大切にして下さい」
これは生徒とのお別れで私が彼らに伝えたことです。今回の日本語パートナーズの活動で、学校の先生や生徒、他校に派遣されていた同期との出会いで私の未来は一層楽しく広がりました。「周りの人の今と未来を一層楽しいものに」私の思いはさらに大きく強く明るくなっています。10か月間、本当にありがとうございました!