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将来を担う高校生との6か月 ―日本とインドネシアがこれからも繋がるきっかけになりますように―

突然ですが、皆さんは高校生の頃苦手科目はありましたか?私の場合、政治経済でした……

私の派遣校の生徒も同様に、苦手科目があるようです。
現地で日本語を履修する生徒だれもが、日本に興味があると考える人がいるかもしれません(私がそうでした)。しかし、インドネシアの高校生はインドネシア語や英語に加え、各学校が決めた日本語や中国語、ドイツ語などを学びます。自分で日本語を選んではいません。当然やる気のある/ない生徒がいて、得意不得意があるのです。

その上、生徒は元気。元気なのは良いことですが、中にはやる気の無さが加わると、おしゃべりが止まらず、椅子に座っていられない生徒もいました。
私も苦手科目の授業では集中できないこともあったため、生徒の気持ちもわかりますが、今考えるとその先生は悲しかっただろうと思います。

カメラに笑顔を向ける生徒たちの写真
元気いっぱいな生徒たち。
「あれ、私は高校生の時こんなに授業中に笑顔だったことってあったかな」と思ったことも。いつでも笑顔一杯なところは、インドネシアの良いところの1つだと思います。私も元気がない時この笑顔に救われました。

担当する生徒全てに、半年で日本を好きになってもらうことは難しいです。しかし、興味を持ってくれた生徒はたくさんいます。初めは「韓国が好き」と言っていた生徒は「先生のおかげで日本が好きになった」と言ってくれました。ある生徒に「こんにちは、の「は』はどうしてwaと読むの?」と質問をされた時は泣きそうになりました。ローマ字での勉強でなく、平仮名を覚えたことで生じる疑問だからです。

年賀状を持った生徒たちの集合写真
希望者を集めて行った、日本の高校生との年賀状交換企画。日本語の授業のない理系の生徒もたくさん参加してくれました。
真剣に机に向かう生徒たちの写真
1月から始めた「平仮名・片仮名クイズマラソン」。毎日昼休みと放課後、全8ステージ合格のため、何人もの生徒が職員室へ何度も足を運んでくれました。

渡航前の私の目標は、全員が日本を大好きにならなくても、高校の頃日本人が来たことを覚えていてくれて、その小さな記憶が将来彼らが日本とインドネシアを繋ぐきっかけになるような活動をすることでした。先日、生徒に「私も先生みたいに外国語ができるようになって、海外でインドネシアを紹介する人になりたい」と言われました。この目標達成の結果はまだわかりませんが、自分の活動が生徒たちに少しでもきっかけを与えられたように感じ、嬉しく思いました。

色とりどりのしおりの写真
お別れのため日本語の授業のある生徒225人全員に作った着物型のしおり。このしおりも、日本語の授業を思い出すきっかけになることを祈って。一緒に日本語を勉強してくれてありがとう、バンカラン第一高校のみなさん。
Writer
インドネシア 東ジャワ州
跡部 しずかさん

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