私が派遣された基隆女子高校は、生徒数1,000人ほどの台湾北部に位置する基隆市にある、96年もの歴史ある女子高です。今回は、そんな基隆女子高校で日本語を教える台湾人教師の紀先生を紹介します。
まず、基隆女子高校には、日本語選択クラスが2年生6クラス、1年生1クラス、計140名の生徒が毎週1コマ、日本語を学んでいます。日本語以外にも、韓国語、ベトナム語といった言語が選択授業で用意されており、高校で英語以外の言語を学べる台湾の教育環境にとても驚かされました。現在、基隆女子高校には、2名の日本語教師が在籍しています。紀先生は、毎週水曜日と金曜日の授業を担当され、基隆女子高校の教壇に立たれて10年になるそうです。
私は、日本語教育から全く関係のないところからこの事業に応募し、実際の授業に参加することにとても不安を感じていました。授業初日、日本語教師のお二人に挨拶し、ドキドキの中生徒に挨拶したことを今でも覚えています。紀先生は、そんな中、「大丈夫ですよ。」という言葉を掛けてくださり、安心して授業に参加することができました。先生は、日本がとても好きで、毎年日本旅行にも行かれています。日本で行ったことのない都道府県をあげた方が早いぐらい、どこにでも行かれています。また、日本にも実際住まれたことがあり、日本の文化のこともよく知られています。日本文化の紹介や特に浴衣の着付けは先生のお陰でスムーズに終わらせることができました。
先生は、基隆女子高校以外にも社会人向けの日本語クラスなども教えられていて、「いつ休みがあるんですか?」と、いう言葉が出てしまうぐらい忙しいです。それだけ日本語を教えることに対して、情熱を持たれておられるのだと感じました。私たち日本語パートナーズが、台湾に来て安心して活動できるのも先生方のお陰だと感じています。先生方への感謝と、この事業を通して私たちができることを考えていければいいなと思っています。