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受け継がれる「想い」と確かな「絆」

派遣期間:2018年9月~2019年6月

日本語パートナーズとしての活動を終えても、派遣校や生徒との交流は続いています。最近の交流で一番嬉しかったのは、自分が伝えた事がしっかりと受け継がれ、伝統になっていた事です。

派遣中、日本文化紹介の授業で、折り紙でお守りを作りました。「必勝」「恋愛」「金運」「健康」……各々が自分の叶えたい願いを込めて一緒に作った活動は好評で、地域の活動やオープンキャンパスに来た中学生にも体験してもらうことができました。

そして2020年4月、新型コロナウィルスの影響でテレワークをしている私の携帯に、派遣校の先生から突然連絡が入りました。画面越しに見えて来たのは、あの日の活動でした。

お守りを作っている様子を写したビデオ通話画面の写真
折り紙でお守りをつくる生徒たちの写真

ひとつ違ったのは、私が在籍した当時下級生だった生徒が上級生となり、中学生に折り方を指導している事でした。短い時間の交流でしたが、生徒達の変わらない笑顔と頼もしくなった姿に触れて、胸がいっぱいになりました。

また、私の帰国送別会を企画してくれたクラスには、大学受験に向けて「キットカット」を送りプレゼントしました。ここでも新型コロナウィルスの影響で配達が遅れてしまい、台湾のセンター試験受験前日に届くという事態に。それでも、生徒達からはお礼のメッセージと写真が送られて来ました。

山本さんが送ったキットカットを手に持った生徒たちの集合写真

その後、難関大学の日本語学科を目指す生徒からオンラインで面接の練習をしてほしいと依頼され、面接の練習をしました。日本語学科に進学した先輩達からも日本留学やインターンシップのための面接練習がしたいと依頼されるなど、卒業生とも交流があります。残念ながら、全員が合格、という形にはなりませんでしたが、合格の連絡をもらうと本当に嬉しいです。

また、派遣校で関わりのあった生徒が日本に遊びにきてくれました。「お守りの先生」と言うイメージが強いのか、一緒に神社を参拝しました。

10か月間しかない活動で、あの時の輝きは今はもうないかもしれません。しかし、積み上げた「絆」は色褪せることなく、受け継がれた「想い」を紡いでいきたいです。

Writer
台湾 南投
山本 勝巳さん

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