私が派遣されたチョンブリー県は、パタヤやシラチャの町は有名ですが、チョンブリー市は観光地ではありません。そのチョンブリー市で10月9日に行われた水牛レースは、実はタイで見られるのはここだけ!今年で151回目を迎えるとても伝統ある貴重なお祭りなのです。
タイは稲作が盛んですが、田舎では今でもトラクターの代わりに水牛で田んぼを耕しているところがあるそうです。このお祭りは、農家の人たちが水牛に感謝を表すもので、昔は田んぼの中で行われていたようです。早朝から水牛コンテストが行われ、美しさ、大きさ、強さ等を競ういろいろな部門があります。
コンテストを待つ水牛たち
コンテストが始まると飼い主の顔は真剣そのもの
水牛レースは10時開始ですが、ウォーミングアップがあったり、昨年の優勝牛のお披露目があったりしてなかなか始まりません。司会者は始まる1時間も前からずっとしゃべり続けています。これは観客の声援に牛が驚いて暴れないように慣らしているのだとか
レースは水牛の大きさごとに5部門に分かれ、最初の部門は44頭が参加。6頭ずつのレースですが、水牛の機嫌次第なので、次々にヨーイドンとはなりません。スタートラインに並ばなかったり、1頭だけ走り出してまた戻るのを待ったりと、のどかなものです。
優勝賞金は3,000バーツ(日本円で約12,000円)ほどです。ジョッキーには未だあどけない少年もいます。上手いジョッキーはオーナーたちから依頼が殺到するそうです。裸の水牛に鞍なしで乗るので途中滑り落ちるジョッキーもいます。
迫力のレース! これは一番小さい部門
これらの情報は決して私がタイ語を理解できたのではなく、席を空けてくれた方が日本人とタイ人のご夫婦で、タイに7年暮らしている方たちでした。タイ人の奥様が流ちょうな日本語で、司会者の話す内容を教えてくださいました。私一人では何も分からず終わっていました。この偶然の出会いに感謝してチョンブリーの伝統をみなさまにお伝えできればと思いました。