みなさん、こんにちは!インドネシアの西ジャワ、バンドンに派遣されている坂本せつ子です。ここでは、わたしの派遣先校の芸術のテストについてご紹介します。
わたしの派遣されているSMA Pasundang2(高校)では、2月末の1週間、芸術や技術のテストがありました。6か月の派遣期間中、こういうテストは2回目です。ドラマをやったり、ダンスをしたりして評価を受けます。科学実験を行うテストもありました。ほとんどのインドネシアの高校がこういうテストをしているようです。他の日本語パートナーズによると、専門系の高校では職業テストもあり、接客や料理の実技テストもあったそうです。
ダンスの実技テスト
科学実験のテスト
ドラマのテストでは、自分たちでつくる創作ドラマや、英語劇、スンダ語劇(現地語での劇)、そして今回は日本語のショートドラマ?(短い会話)もありました。それぞれの科目から出されるので生徒たちはたいへんです。日本語のショートドラマは、3年生の集大成で、今まで習った好きな場面を自分たちで選ぶようです。「はじめまして」「どこに住んでいますか?」「兄弟は何人ですか?」等の簡単な受け答えをしていました。英語劇の方は本格的なドラマ仕立てになっているのですが、日本語の修得はかなり難しいようで、3分程度のストーリーとなっていました。今回は自分たちで動画に撮って、先生に送る形式だそうです。目の前での実践をみられなくて残念でしたが、ショートといえど表現力豊かに演じていて、さすがドラマ慣れしているインドネシア人だなと思いました。練習もしたのでしょう、授業中ではみられないくらいスラスラとした日本語だったので、うれしかったです。
スンダ語の実技テスト
ドラマはテーマが与えられ、自分たちで創作し、衣装や道具を自分たちで準備します。ロミオとジュリエット風の恋愛ものもあり思わずニヤニヤしてしまいました。となりにいた英語の先生に「高校でこういうのはいいんですか?」と聞くと「OK OK」ということ。
怒ったり、泣いたり、生徒たちの表現はとても豊かです。科目がいくつもあってたいへんそうですが、役になりきって行い、達成感もあります。生徒たちは皆楽しんでいるように感じます。受験のための勉強一筋の日本の高校とは違いますね。先生に、なぜこういうテストがあるのかと聞いてみました。「勉強ができる人はいます。でも人とあまりしゃべることができません。自分を出すことが大切です。」と言われました。自分を表現する力を身につけて、コミュニケーション能力を育て、創作活動を通して社会性を養う、これがインドネシアの学校の理念なのかなと感じました。